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ドジーその後7

その他

「這えば立て、立てば歩けの親心」
家の中では、引き摺りながらではあるが二本の足で歩くことが出来る様にはなって来ている。
そうは云っても、いざと云う時に身体を支えるもののない戸外で、しかも距離も長くなる場合を考えると、未だ自信がなく松葉杖を常に使っていた。使いながらも、出来るだけ杖に体重を預けずに、軽く地面を突くだけにしていた。丁度、スキーでターンをする時にストックをチョンと突く感じに近い。こうすれば、少しでも傷めた左足を使うことになるし、リハビリにもなるだろう。
この様な歩き方をしている内に、次第に、杖がなくても歩けそうな気になって来た。
そこで、思い切って試そうと思い、医者の了解もなくて不安ではあったが、装具を着けず、杖もなしで、普通の足で3分程の所にある生協にまで買い物に行くことを考えた。
左足の腫れは未だ引いていないので、普通の靴は履くには少々無理がある。骨折した時に履いていたロー・カットのトレッキング・シューズの紐を思いっきりゆるくすることにした。このシューズは踵の部分に弾力性があって、その意味でも都合が良い。
一段。二段。
先ず、最初の関門の階段である。足首を曲げるのには不安があったが、何とか、クリアー。
そして、一歩。二歩。歩き方は不恰好ではあるが、平坦な所を歩くのだから問題はない筈。
ウン。何ともないじゃないか。行けそうだゾ。
変な話だが、自分の足だけで歩けることに感激してしまった。
途中で、踵付近に幽かな鈍痛を感じたが、無事帰宅。
翌日、職場にも装具ナシで出勤。
歩けなくなると皆に迷惑を掛けることになるので、用心のため杖は持って出たが、極力使わない様に勤めた。
帰宅後、やはり少し鈍痛はあったが、やっと目途が着いて来た様な気がする。
アオリ再デビューも近いゾ?。