1060製作記(63) 弁装置 – 30

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

弁装置を取り付けた状態での転がり具合の調整だが、もう一つ思った様な結果が出せない。
つまり、指で軽く押さえて転がすと、殆ど引っ掛かりを感じることもないのだが、ウェイトを掛けずに押してみると、動輪の回転が止まってしまう所がある。しかし、常にそこで止まってしまうのではなく、何かの拍子でコロコロと何事もない様に転がることもあるので、始末が悪い。恐らくリンク類が一寸した傾き等で引っ掛かるのが原因だろうと思うが、再現性がないだけに、原因場所の特定が出来ない。

ここで手を抜くか抜かないかで、作品の出来が大いに異なることになってしまうので、何とか原因を探って・・・・と、昨日はほゞ一日をこの原因究明に費やした。
だが、結局、判らず、とうとう匙を投げた

ただ、サイドロッドをセットして、前後の動輪を繋いで転がしている内に、馴染んで来て引っ掛かりが取れる可能性があるかも知れないし、過去にこの方法で凌いだこともある。

と云う訳で、ロッドの製作に入ることにした。

1060製作記(62) 弁装置 – 29

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

何回目になるのか定かではないが、偏心輪を作り直した。

偏心輪が出来れば、次は、組み上がっている動輪をバラシて偏心輪を嵌め込む作業になるが、ここで寄り道をして車軸も作り直した。

ここまでの作業は、慣れもあって比較的簡単に完了。

前回の失敗の原因は、偏心輪車軸に嵌め込む際に、強引にやり過ぎた結果、車軸に対して直角に出来なかったことで、今回はその轍を踏まない様に慎重に作業を行った。

そして、弁装置ユニットを取り付け、動輪を手で回してみた所、一ヶ所回転が渋くなってしまう所はあったが、この程度は想定内のことで、偏心輪の作り直しは成功!!

渋くなる原因を探して色々と弄っている内に、バランス・ウェイトの塗装が剥げて来るし、バランス・ウェイトそのものが剥がれ落ちてしまったり。更に、悪いことは、前にも経験したことだが、リンクの関節の半田が外れて・・・・。
今回も、その修復作業に時間を取られてしまった(汗)

修復が終わった弁装置ユニットを取り付けて手回しすると、今度はある角度に来た時に、カチッと固い感触があって回らない。回転を逆転させても同じ場所で回せなくなってしまう。
弁装置ユニットを修復しただけで、作り直しはしていないので、渋くても回転させることは出来る筈なのに、これはどうしたことか
どうも、関節の半田付けをし直す際に、取り付け角度が変わってしまった部分が出来てしまったのが原因の様で、角度を修正して何とか回転する様には出来た。しかし、やはり回転が渋くなる個所があって、やっと最初の段階に戻っただけ。

1060-055その渋くなる原因を探る作業が大仕事。

偏心棒を一本一本取り付けたり、取り外したりして、渋くなる原因の偏心棒を特定し、その偏心棒に調整を加えて取り付けて、回転の状況を確認。渋ければ再度取り外して調整を加えて、又、取り付けて・・・の繰り返し。
しかも、それは、ピンと弾き飛ばしてしまうと、即、紛失してしまう程小さな小さな0.5mmのネジを扱う作業で、普段あまり使うことのない神経を使ったため、肩は凝り、眼はショボショボ・・・・。

こうして調整をして、渋さの程度はかなり改善された。と云っても、完全になくなった訳ではないので、引き続き調整作業をする必要がある。
しかし、今日は疲れたので、次回の宿題。

1060製作記(61) 弁装置 – 28

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

イヨイヨ弁装置がスムーズに動くかどうかの確認作業に入った。

そのために、先ず、弁装置偏心棒を車軸の偏心輪に連結する作業となる訳だが、これが難物。

この作業の予行演習は、1060製作記(51)で行っているので、問題がないと思っていた。所が、実際に組み込もうとすると、フレームや軸箱が邪魔になって上手く行かない

そこで、連結するネジを完全に抜き偏心棒ストラップ部分を前後に一旦分けてから、偏心輪を挟み込んでからネジ止めするオーソドックスな方式にしたが、ここで問題が・・・・。
つまり、連結するネジ用のタップを、ストラップの前部・後部のどちらに立てるかと云うことで、深くも考えずに後部側に立てていた。所が、これでは、出っ張りも何もない後部を指などで支えた上で、0.5mmのネジを前部から挿入することになるが、狭い場所での作業で、上手く支えることが極めて難しい。逆に前部を支えるには偏心棒があるので、比較的楽に出来る筈。

と云う訳で、大変やり難いが仕方がない。何とか1本目の偏心棒を組み込んだ所で、動きを確認すると、やはり所々で重たくなる。そうなることは想定内のことなので驚くことはないが、重たくなりそうな個所を軽くヤスリで削ろうにも、小さなネジを緩めて偏心棒を外し調整を加えた上で、再度組み直して確認。渋い所があれば又取り外して・・・の繰り返し。

こんなことを繰り返している内、ネジの頭を舐めてしまってドライバーが空回りして二進も三進も行かなくなったりで、時間ばかり掛かって作業は一向に捗らない。
四苦八苦して、この作業を4本の偏心棒に行い、単独で何とか動く様になった所で、4本全部を組んだ所・・・・・。

駄目!!!!
上手く動かない!!!!

1060-054因みに動輪をフレームに落とし込んでみると、この通りの有様で、偏心輪が車軸に対してどう贔屓目に見ても直角になっていない(大汗)

確かに、偏心輪を車軸に挿入する際、きつくて少々強引にやった記憶がある。

もういい加減に弁装置から卒業したい所だが、ここまで来た以上ギブ・アップするのも悔しい!!
と云う訳で、次の作業は何回目かの偏心輪の作り直し、気が向けば偏心棒にも手を伸ばしたいが・・・・。

1060製作記(60)イコライザー – 4

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

DSMで改めて図面を描いていて、ふと疑問に思ったことがある。

つまり、前回の連結イコライザーは、左右のイコライザーが水平位置から上下夫々0.75mm可動する前提で作成した結果、長さが思ったよりも長く11.66mmにもなったのだが、可動域をどの程度設ければ問題とならないのだろうか? 先輩諸兄はどの程度の可動域を設けているのだろうか?

そこで、因みに上下幅を0.25mm縮め、可動域を1mmとした場合の図面を描いてみた。すると、何とか大きくはみ出さずに収めることが出来そうなことが判った。
可動域が狭くなれば、それだけ脱線する可能性が高くなるが、1mmも上下出来るのであれば、問題はなかろう。
であれば、図面を新しく書き改める必要もなくなる!!

と云う訳で、可動域を1mmに小さくした三つ目の連結イコライザーを作成した。

1060-053写真にある軸箱が収まる場所に挿入している角棒は、イコライザーの土台をネジ止めするフレームの梁の位置を決めるための冶具。
冶具と云ってもただの角棒で、その上面が水平位置にした場合の軸箱の上面と同じ高さになる様に作っている。
この冶具にピタリとイコライザー・ユニットを押し付ければ、梁の位置が自動的に決まると云うもの。

後は、フレームと左右のイコライザーが軽く干渉する部分を調整すれば、イコライザーの作成は終わり、イヨイヨ弁装置の可動状況の確認作業となる。
果たして、スムーズに動いてくれるだろうか?

1060製作記(59)イコライザー – 3

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

左右のイコライザーを連結するイコライザーを作り直した。

1060-052ついでに、土台も作り直し、写真の様にイコライザー・ユニットを組んでテスト・・。

目論見通りスムーズな動きで、大成功!!!

と喜んで写真を撮り、このブログを書いていて、ガーン!!!!

迂闊なことに、ピン穴を横に拡げることばかりに気を取られていて、穴を横に拡げると、当然、その分だけ連結用のイコライザーが長くなることは、全くと云って良い程念頭になかった(大汗)

いつもであれば、DSMで描いた形式1060の3D図面に組み込んで、他の部分との干渉具合をチェックするのだが、これも手を抜いて工作を急いだ結果がこれ・・・・・・。

念のため、連結用のイコライザーの長さを測って見ると、11.66mm。
これでは、動輪に干渉して動く筈がない。

イコライザーのロンビック化を諦めるとすれば、連結用イコライザーを取り外すだけで済む。しかし、ここまで来て当初の方針に戻るのも、口惜しいものがある。

兎に角、ロンビック・イコライザーをユニットとして設計し直すことにして、実際にロンビック化すかどうかは、図面を描き上げてから考えることにしようと思う。

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