※ 月別アーカイブ:4月2021 ※

1060製作記(203) ブレーキ – 5

フル・スクラッチ ブレーキ関係 形式1060

3回目となるブレーキ梃の作り直しを終えて、次にブレーキシューの作成に入った。

先ず、1mm厚の洋白板の端材で切削に掛った(写真左側)。
切削そのものは、思った程厄介な作業ではなく、この点は案ずるより産むが易しで、何とか終了することが出来た。
そして、それを各ブレーキシューの形状に切り出す段になって、車輪に接する部分(制輪子)の厚みが余りない様に思えて来た。図面では、この厚みは0.2mmとなっていたのだが、恐らく切削をする際の位置決め精度が悪かったのが原因だと思うが、出来上がりは0.2mmもない。

と云う訳で、制輪子の厚みが薄く仕上がることを計算して、厚みを0.3mmにする積りで作り直しに掛った(写真右側)。
2回目の工作なので、切削も上手く進んで、各ブレーキシューの形状に切り出し、外形をヤスリで整えている段階で・・・・・。何と、縦に2枚に分かれてしまった(写真中央の下部の2個)。
訳が分からず、素材の真鍮板をよくよく見ると、それは0.5mm厚の板を貼り合わせたものだった。恐らく、以前、同じ形のパーツを2個作る必要があったので、貼り合わせた板を作ったのだと思うが、全く気が付かずに素材にしてしまったのが、理由。

仕方がないので、3回目のブレーキシュー作りをすることにした。

とここまでの段落でブログを書いていたのだが、その最中に、ふと、制輪子の厚みは、どの程度であれば妥当なのか疑問が湧いて来た。
そもそも実機の制輪子の厚みは、使い込んでいれば薄いだろうし、交換したばかりならば厚いだろう。しかし、模型での0.2mmは実機に換算すると1.6cmしかない。これで幾ら何でも薄過ぎるだろう。
この形式1060の図面を描いたのは、何年も前のことなので、その当時のことはさっぱり記憶になく、0.2mmに設定した理由が判らない。しかし、図面を描くに当たっては、手持ちのキットなどをチェックした筈。であれば0.2mmではなく、もう少し厚くしたと思うのだが・・・・。
因みにサンゴ模型B6キットをチェックすると0.6mm程もあるので、3作目の制輪子の厚みは0.4mmにして工作をしようと思う。

1060製作記(202) ブレーキ – 4

フル・スクラッチ ブレーキ関係 形式1060

ブレーキ梃を切り出して、外形を整えてみた。
だが、一つ工程を飛ばしてしまっていることに気が付いた。これだけなら、何とか誤魔化すことが出来そうだが、側面の段付きはどうしようもなさそう。この段付きは、表と裏の凹みを切削する際に、きちんと位置決めが出来ずにズレてしまったのが原因。

実は、写真のブレーキ梃は2作目なので、余り拘りたくはないが、3作目ともなると、要領は掴めているので、それ程時間は掛からないだろう。と云うことで、3作目に挑むことにした。

1060製作記(201) ブレーキ – 3

フル・スクラッチ ブレーキ関係 形式1060

MonoTaroに注文しておいた0.4mmのエンドミルが届いたので、直ぐにブレーキ梃の作成に入ろうとしたのだが、昔、作ったセンターファインダーが何処に行ったのか見付からない。なければないで何とか出来るのだが、あれば便利でもあり、改めて作り直すことにした。
所が、簡単に出来ると思っていたにも拘らず、思いの外時間が経ってしまい、ようやく、本来の鉄模工作に戻ることが出来た。

ブレーキ梃の材料は手持ちの1.2mm厚の真鍮板で、20年近くも前に手に入れた物。今では、フライス盤旋盤で切削することが前提なので、材料は可能な限り快削を選ぶようにしているが、この板を手に入れた頃には、糸鋸ヤスリでシコシコと切ったり削ったりする積りだったので、快削であるかどうかには、全く無頓着だった。そのために、快削でない可能性の高い真鍮板に極細い0.4mmのエンドミルで、凹みを付けられるか心配だった。
しかし、切込みを0.05mm、最終的には0.1mmにして、送りを極めてゆっくりにしてやってみると、何の問題もなく、切込みが入れられた。

写真は片面に凹みを切ったもので、次回は裏側に凹みを入れ、外形を整える作業になる。

尚、写真に写っている外側のハの字状の凹みは、外形を抜くため、1mmのエンドミルで入れたもの。