※ 月別アーカイブ:9月2010 ※

5230製作記(44)

形式5230

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テンダーの工作が取り敢えず一段落になったので、エンジン側の工作に移った。

その最初の工作は、ガイド・ヨークの作成。

問題はガイ・ドヨークとスライド・バーの固定をどうするか?
メーカーの組み立てキットの様に単にスライド・バーの端と接するだけにするのは、強度の面からも好みではないので、形式27や形式2800の場合も、スライド・バーとガイド・ヨークを半田付けし、シリンダー周辺を一体化したパーツにした。
しかし、この遣り方では、クロス・ヘッドやメイン・ロッドも組み込まれてしまうことになり、メインテナンスが必要になった際、場合によっては分解しなければならないことも有り得るし、その後の再組み立てが上手く出来るか、一寸自身がない。
そこで、今回は、スライド・バーの端をガイド・ヨークに差込んで固定することにしたのだが・・・・・・。

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その為に、スライド・バーのサイズに合った0.8mm x 1.0mmの矩形の穴を4箇所開けなければならない。
先ず、0.5mm厚の洋白板の所定の位置に0.6mm径の穴を開けた後、ヤスリでシコシコと削って矩形に整形した。
次に、ガイド・ヨークの内側のR部分を1.0mm径の穴を開け、これ又丸ヤスリで所定のサイズに拡げた。 と云うのも、スライド・バーが差し込まれる矩形との境界は0.2mm程度しかないので、削り具合をピーク・ルーペで一々確認しながら進めると云うアナログ的な方法を取った。
こんな作業こそDRO化した旋盤の出番で、実は最初の2回は、旋盤のミーリング・アタッチメントを使って穴明けをした。 しかし、縦送りや横送りの可動部分のネジを締め込むことを手抜きしていたので当然と云えば当然のことで、エンド・ミルが微かにズレを起こしたりして、上手く行かなかった。

下の写真は、中断前に作ってあったフレームにシリンダーを組み込み、今回作成したガイド・ヨークの出来具合を確認したもの。
未だ、青ニスが残っているが、マズマズの出来で、ヤレヤレ

5230製作記(43)

形式5230

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漸く、テンダー工作が終了した。
細かく見ると、もう少し手を入れたい部分もあるが、余り拘ってばかりいると、只でさえ遅れに遅れているので、到底完成は覚束なくなる。

古典機では窓等に半円状の縁取りがされているのをよく見掛けるが、この5230の場合は、テンダーにも縁取りがされている。 キットではエッチングで表現している様だが、ノッペリしているのが気に入らないので、真鍮線を削って半甲線を作って半田付けをした。

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しかし、このテンダーの上部はカーブして広がっているため、半甲線の位置決めが中々出来ずに苦労した。 指で押さえればピタリと決まるのだが、それでは火傷をすることになるので半田付けが出来ない。

色々と試行錯誤をして何とか半田付けを終えたが、こうして出来上がりを見ると、もう少し太い線を使った方が良かった様だ。 テンダーの側板の厚さに合わせて0.4mm線を使ったが、縁取りを強調する意味で0.5mmか0.6mmでも良かったかも知れない。

  
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テンダー前部の掴み棒には0.5mmの洋白線を使ったが、掴み棒そのものは床板に半田付けをし、テンダーの側板には、掴み棒の支えの受け口を設けた。
組み立ての際、掴み棒のステーをその受け口に差し込んで強度を稼いでいる。

5230製作記(42)

形式5230

工作が中々捗らない。
殆ど、現物合わせに近い状態なので、位置決めにしても一発で決められることはないし、場合によっては折角開けた穴を埋めて隣に開け直したり・・・・。
作り直すのが面倒なものだから、色々と考えたり、やり直したり、その挙句最初から作り直したり、半田付けをやり直している内に熱が回って、半田付けが終わったパーツがポロリと剥がれたり・・・。 こんなことを繰り返しているのだから、工作が進まないのは当然。

10月末の集会に間に合うだろうか???

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そんなこんなで、何とか形になったブレーキ関係がこれ。
ブレーキ・シュー等のパーツは出来上がっていたのだが、こられをどの様にして組み込むのか? 中々良いアイデアが浮んで来ず、時間ばかり経ってしまった。

で、どの様にしたか?
先ず、写真では解り難いがブレーキ梁は1mm径のパイプを使っている。
長岡京市の近藤氏から頂いた組立図を見てもどの様な形の梁か判断出来なかったので、工作のし易さを優先させた結果で、その最前列のブレーキ梁の穴に台車のフレームに植え込んだ0.4mmの真鍮線を差し込む構造にしている。 又、梃子と梁は関節にして可動にしている。 更に、後部についても同様に関節にし、この部分で床板にネジ止めしている。
この様にすることによって、組み立てがし易くなった筈・・・・。

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全体を組み立てたのがこの写真。
まぁ、何とか見られる程度にはなったと思う。

5230製作記(41)

形式5230

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ブレーキ関係の部品製作の続きで、今日はハンド・ブレーキ・ハンドルを作成した。

5230のブレーキ・ハンドルは、釜とテンダーに夫々1個設置されているので、2個作成すれば良いが、3個作成することにした。 所が、2800や27で作成した際のブレーキ・ハンドルの寸法などデータを残しておかなかった為に、寸法が分らない。 そこで、2800や27のキャブ内のブレーキ・ハンドルを実測しようとしたが、あの狭い場所には、当然のことながらノギスが入らず二進も三進も行かず、仕方がないので適当に計測した。
と云うことで、次回作成する際の資料にしようと考えて、1個余分に作成した次第。

材料は、1)外径1.4mm内径1.0mm、2)外径1.0mm内径0.6mmのパイプ。 3)直径0.6mm及び4)0.4mmの真鍮線、5)0.5mmの洋白線、6)0.4mm厚の真鍮板。

先ず、1)を長さ13mmに切断し、その中に2)を挿入し、1)より両端夫々5mm、及び10mm程度長く切断した上で半田付け。
次に飛び出した2)の長い方をチャックで加えて、底径1.4mmトップ径1.0mmの円錐状に切削。
続いて、0.4mm厚の真鍮版から直径3.0mmの円盤を切り出し、中心に直径1mmの穴を開けると同時に、0.4mmの真鍮線を同心円状に4個植え込み、床板に取り付ける際のボルトを表現。 この円盤を1mmパイプの長く飛び出した方から挿入し、半田付けしてハンドルのフランジとした。
ハンドルの取り付けは、0.6mmの真鍮線を断面が半円になるまで削り、その真鍮線で0.5mmの洋白線を挟み込んで、1mmパイプに挿入した。
文章にするとややこしいが(文章力もないが・・)、実際の工作は非常に簡単なもの。 所が、同じ部品を何個も作る羽目になってしまった。

例えば、直径3mmの円盤に0.4mmの真鍮線を植え込んでいる時のこと、植え込みが終わってボルトの高さを揃えている際、ピ~ンと飛ばしてしまった。 小生は強い近眼の上にお定まりの老眼で、工作をする時にはメガネを外している。 そうすると、指先から逃げて行く小さなパーツの行方は、当然見えない。 飛んだと思った瞬間に耳を済ませて行方を探るのだが、床に這い蹲って探しても見付かることは少ない。

今回も、また、やってしまった(涙)

5230製作記(40)

形式5230

これまでに出来上がったイコライザーに車輪をセットし、フレームを取り付けた状態で正面から観察すると、何と、床の右側が0.2mm程下がっている!!
丁寧に工作を進めた筈だが、もう少し精度の高い工作をしなければ・・・・(涙)
その為に、右側の車軸がフレームの軸穴の上端に接してしまっていて、車軸の上下運動が制約されてしまい、引っ掛かる様に感じた原因だった。 そこで、右側のイコライザーの車軸が当たる部分に0.2mm厚の洋白板を半田付けした所、床板の傾きもなくなり、引っ掛かりも同時になくなった。

ヤレヤレ!!!

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問題を解決した所で、板バネや軸箱回りを半田付けした。 板バネは新に作り直しておいた物だが、軸箱回りは前作のフレームから剥がして流用した。 軸箱回りも新に作り直しをする積りでパーツを準備していたが、前作もマァマァの出来だし工作の進捗も遅れているので、手抜きをさせて貰った。

これで、漸く前回頓挫した上体の先に出ることが出来、ホッとしたのも束の間で、ブレーキ関係を全く考えていないのに気が付いた。

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ブレーキ関係をどの様に取り付けるのか?・・・・・を考える前に、兎に角、パーツを作ろうと云うことで、真鍮製のHOのレールを加工してブレーキ・シュー部分を作り、0.4mm厚の洋白のハンガー、それに0.5mm厚の洋白で引き棒を作った。

ブレーキ関係のパーツが出来たので、次はどの様に取り付けるか?