※ 月別アーカイブ:4月2019 ※

1060製作記(167) 繰出管-(3)

フル・スクラッチ ブレーキ配管関係 形式1060

繰出し管の作り直しに際して、冶具も作り直すことにした。

先ず、冶具についてだが、前作のベーク板に替えて、今回は1mm厚の真鍮板の端材をベースにした。そして、前作と同様、繰出し管とする0.5mmの真鍮線を曲げる位置案内のための0.5mmの真鍮線を植え込んだ。
更に、今回は支柱の位置決めを楽にするために、別の真鍮板を2枚用意し、曲げ位置案内の真鍮線に通して固定することにした。言葉で説明するのは難しいが、写真を見れば解る様に、右側の小さな真鍮板と左側の大きな真鍮板の間のスリットに、支柱とする0.8mmx0.8mmの洋白棒を挿入し固定するもの。

繰出し管の曲げ加工については、前作では生のまゝで行ったが、その結果、曲がり具合を矯正するために、曲げ伸ばしを繰り返している内に折れてしまうことがあった。その反省を踏まえ、今回はライターの火で軽く焼き戻して行ってみた所、曲がり具合の矯正も必要なく終えることが出来た。

波板は前回の方法を踏襲したが、今回の方がΩ状に曲げる段階での失敗が多かった。綺麗なΩ状にしようと少し強く力を入れると、いとも簡単に破断してしまうし、かと云って力を入れないと綺麗なΩ状にはならないので、力の入れ加減が難しかった。

これで何とか繰出し管の製作は終わったので、次回は左右の繰出し管を繋ぐ連結管の製作に入ろうと思う。

1060製作記(166) 繰出管-(2)

フル・スクラッチ ブレーキ配管関係 形式1060

繰出し管の前加工はそれ程難しくないと前回ブログに書いたが、ヘアピンカーブが二つあるタイプは、若干事情が違うと、実際にやって見て気が付いた。
曲げる位置案内のピンにピタリと沿わせて曲げるのに、意外と手間取り、写真の物は2作目。

最も時間を喰ったのが、繰出し管の支柱の製作で、特に管を押さえる波板をどの様に作るか・・・・。

結局、最終的に波板は、幅を0.8mmに詰めた0.2mm厚の帯板を使い、支柱本体は、強度を考えて0.8mm厚の洋白板を使った。この様な帯板を作る場合、小生は0.8mm厚の真鍮板のコバに、必要な厚みの板を半田付けした上で台にした真鍮板の厚みに合わせてヤスリを掛けて作っている。
そして、その波板にするべき帯板を、繰出し管に合わせてΩ状に曲げる方法だが、一段目と二段目、三段目の間隔がないので、一段目は綺麗に出来ても、二段目、三段目が綺麗に曲げられない。実際の工作では、繰出し管と同じサイズの0.5mmの真鍮線をガイドにして、小さなマイナスドライバーを使って強引に曲げた。

こうして作った波板は、もう一つ形状が気に入らなかったが、その点には目を瞑って、曲げ加工の終わった繰出し管に半田付けをした。
結果、二段になった繰出し管は、ソコソコ上手く行ったが、一段の方は波板が破断し、その上繰出し管も折れてしまった。

と云う訳で、一段の繰出し管を作り直さなければならなくなったが、どうせ作り直すならと、二段の方も作り直すことにした。

1060製作記(165) 繰出管-(1)

フル・スクラッチ ブレーキ配管関係 形式1060

エア・タンクコンプレッサーの台と来た所で、繰出し管の曲げ加工。

曲げ加工そのものは、ベーク板に折り曲げる位置案内のための真鍮線を植え込んだものを冶具とすることにしていたし、それ程難しいものではないのだが、又、例によって中々重たい腰がらなかった。

と云うのは、車体に張り巡らされている配管を何処でどの様に繋げば良いのか、換言すれば、何処で切れば工作が楽で綺麗な仕上がりになるのか、全くアイデアが浮かんで来なかったのが理由の一つ。
そして、もう一つの理由が、管の継手をどうするかの問題。継手そのものは、ロスト・ワックス製のパーツが売られているので、それを使うか、それとも、それらしく自作出来ないか・・・。

結局、アイデアが固まるのを待っていられないので、兎に角、現物合わせでやってみることにした。