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1060製作記(37) 弁装置 – 10

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

1060-028同じパーツを何度も造るのは願い下げにしたい。
そのためには、上手く動かなかった場合は、バラバラに分解出来る様にする必要がある。そこで、各パーツの連結は真鍮線のピンを通すだけにして半田付けをせずに済ませ様と思った。
が、これだけ関節が多いと、グラグラし過ぎて扱いに難儀すると同時に、遊びが多過ぎて動きのチェックにはならないことに思い当たった。

そこで、上手く可動させられなかった場合は、可動化を諦めてダミーにすることに覚悟を決めて、連結ピンを半田付けすることにした。
その半田付けに際しては、関節にまで半田が回ってしまうことを避けるために、形式2800の場合は、薄い紙を挟んで行った。しかし、その薄い紙の存在が意外に邪魔
他に良い方法はないかとない頭を絞った所、半田が回って欲しくない個所にグリスを少量塗ることを思い付いた。通常は、半田付けしたい個所の汚れを取ったり磨いたりするものだが、その逆で半田が流れて欲しくない個所を油分で態々汚そうとするもので、上手く出来るだろうとの自信はあった。
しかし、何もせずに本番に移行するのは、無謀に過ぎる。そこで、端材で試してみると目論み通りの結果で、効果絶大
と云う訳で、全ての関節をこの方法で半田付けをした。

所で、当初、この弁装置全体フレームに半田付けしてしまうことにしていた。しかし、関節を半田付けしている内に、それでは、蒸気本体の分解組み立てに支障があることが解った。つまり、弁装置フレームに固定されていると、弁装置の一部である偏心棒動輪の車軸に取り付けられているため、動輪もフレームに固定されてしまうことになる。
出来れば偏心棒加減リンクの結合部分を取り外せる様にしたいが、機構的には出来たとしても実際には狭いフレームの内側での作業になるので、実際的ではなさそう。

次善の策として、逆転装置弁装置のフレームへの取り付けをネジ止めにすることにした。こうすると逆転装置弁装置動輪ブラブラと繋がった状態になって、扱い難くなることは目に見えているが・・・。

と云う訳で、ネジ止めにすることにしたが、手持ちのネジの最小は1mm。
一方、ネジ穴を開けなければならないフレームの幅は1.5mmしかないので、1mmの穴を開けるとすると、強度的に不安が残る。フレームを作り直すなら、1.9mm位までは広げられそうなので、作り直す手もあるが、0.5mmか0.6mmの極小のネジが手に入れば、このまま工作が進められる・・・。しかし、その場合でも、タップは調達する必要がある。

0.6mmのネジの出番は、これから先、それ程多くはないと思うが、出番は必ずある筈。
であれば、ダイスも調達して、0.6mmのネジを作ってみよう・・・。

結局、0.6mmのタップ、ダイスを購入することにして、到着待ち