※ カテゴリー別アーカイブ:形式1060 ※

1060製作記(61) 弁装置 – 28

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

イヨイヨ弁装置がスムーズに動くかどうかの確認作業に入った。

そのために、先ず、弁装置偏心棒を車軸の偏心輪に連結する作業となる訳だが、これが難物。

この作業の予行演習は、1060製作記(51)で行っているので、問題がないと思っていた。所が、実際に組み込もうとすると、フレームや軸箱が邪魔になって上手く行かない

そこで、連結するネジを完全に抜き偏心棒ストラップ部分を前後に一旦分けてから、偏心輪を挟み込んでからネジ止めするオーソドックスな方式にしたが、ここで問題が・・・・。
つまり、連結するネジ用のタップを、ストラップの前部・後部のどちらに立てるかと云うことで、深くも考えずに後部側に立てていた。所が、これでは、出っ張りも何もない後部を指などで支えた上で、0.5mmのネジを前部から挿入することになるが、狭い場所での作業で、上手く支えることが極めて難しい。逆に前部を支えるには偏心棒があるので、比較的楽に出来る筈。

と云う訳で、大変やり難いが仕方がない。何とか1本目の偏心棒を組み込んだ所で、動きを確認すると、やはり所々で重たくなる。そうなることは想定内のことなので驚くことはないが、重たくなりそうな個所を軽くヤスリで削ろうにも、小さなネジを緩めて偏心棒を外し調整を加えた上で、再度組み直して確認。渋い所があれば又取り外して・・・の繰り返し。

こんなことを繰り返している内、ネジの頭を舐めてしまってドライバーが空回りして二進も三進も行かなくなったりで、時間ばかり掛かって作業は一向に捗らない。
四苦八苦して、この作業を4本の偏心棒に行い、単独で何とか動く様になった所で、4本全部を組んだ所・・・・・。

駄目!!!!
上手く動かない!!!!

1060-054因みに動輪をフレームに落とし込んでみると、この通りの有様で、偏心輪が車軸に対してどう贔屓目に見ても直角になっていない(大汗)

確かに、偏心輪を車軸に挿入する際、きつくて少々強引にやった記憶がある。

もういい加減に弁装置から卒業したい所だが、ここまで来た以上ギブ・アップするのも悔しい!!
と云う訳で、次の作業は何回目かの偏心輪の作り直し、気が向けば偏心棒にも手を伸ばしたいが・・・・。

1060製作記(60)イコライザー – 4

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

DSMで改めて図面を描いていて、ふと疑問に思ったことがある。

つまり、前回の連結イコライザーは、左右のイコライザーが水平位置から上下夫々0.75mm可動する前提で作成した結果、長さが思ったよりも長く11.66mmにもなったのだが、可動域をどの程度設ければ問題とならないのだろうか? 先輩諸兄はどの程度の可動域を設けているのだろうか?

そこで、因みに上下幅を0.25mm縮め、可動域を1mmとした場合の図面を描いてみた。すると、何とか大きくはみ出さずに収めることが出来そうなことが判った。
可動域が狭くなれば、それだけ脱線する可能性が高くなるが、1mmも上下出来るのであれば、問題はなかろう。
であれば、図面を新しく書き改める必要もなくなる!!

と云う訳で、可動域を1mmに小さくした三つ目の連結イコライザーを作成した。

1060-053写真にある軸箱が収まる場所に挿入している角棒は、イコライザーの土台をネジ止めするフレームの梁の位置を決めるための冶具。
冶具と云ってもただの角棒で、その上面が水平位置にした場合の軸箱の上面と同じ高さになる様に作っている。
この冶具にピタリとイコライザー・ユニットを押し付ければ、梁の位置が自動的に決まると云うもの。

後は、フレームと左右のイコライザーが軽く干渉する部分を調整すれば、イコライザーの作成は終わり、イヨイヨ弁装置の可動状況の確認作業となる。
果たして、スムーズに動いてくれるだろうか?

1060製作記(59)イコライザー – 3

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

左右のイコライザーを連結するイコライザーを作り直した。

1060-052ついでに、土台も作り直し、写真の様にイコライザー・ユニットを組んでテスト・・。

目論見通りスムーズな動きで、大成功!!!

と喜んで写真を撮り、このブログを書いていて、ガーン!!!!

迂闊なことに、ピン穴を横に拡げることばかりに気を取られていて、穴を横に拡げると、当然、その分だけ連結用のイコライザーが長くなることは、全くと云って良い程念頭になかった(大汗)

いつもであれば、DSMで描いた形式1060の3D図面に組み込んで、他の部分との干渉具合をチェックするのだが、これも手を抜いて工作を急いだ結果がこれ・・・・・・。

念のため、連結用のイコライザーの長さを測って見ると、11.66mm。
これでは、動輪に干渉して動く筈がない。

イコライザーのロンビック化を諦めるとすれば、連結用イコライザーを取り外すだけで済む。しかし、ここまで来て当初の方針に戻るのも、口惜しいものがある。

兎に角、ロンビック・イコライザーをユニットとして設計し直すことにして、実際にロンビック化すかどうかは、図面を描き上げてから考えることにしようと思う。

1060製作記(58)イコライザー – 2

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

ロンビック・イコライザーを作った。

左右と前のイコライザー本体は0.5mm厚の洋白を使用、イコライザーを留める土台は真鍮の端材から削り出した。

当初、イコライザーを土台に留めるピンは、外径3mmの洋白棒から1.4mmネジを自作して使う積りで工作を進めた。

1.4mmネジはロッドを留める際にも使用するので、上手く作りたい所だがどうしても出来ない。特に、ロッドやイコライザー用のネジの様に一定の厚み部分を残してネジを切らなければならない場合に、切り過ぎてカチッと固定してしまったり、緩すぎてグラグラしたりで、丁度良い所でダイスを止めた積りでいても、結局、これが上手く出来ない。
今回も、挑戦の意味で4本作って見たが、結果はユルユル(涙)

仕方がないので方針変更!!
外径1.4mmの真鍮線を土台の所定の位置に挿入した上で、イコライザーの厚み分だけ土台の表面から突き出し、その突き出した部分にイコライザーを嵌め込んで、1mmのネジで留める方式を考えた。

この方針は間違っていないと思うが、方法を間違えてしまった。
つまり、外径1.4mmの真鍮線を2mmの真鍮線から削り出さなければならない。所が、長さは10mm程度だが、これが意外と難しい。そこで、工作を簡単にしようと考えて外径1.4mmのパイプを使おうとした。しかし、外径1.4mmのパイプの内径は1mmで、切ろうとしているネジも1mmなのでこのままではタップが切れない。そこで、更に外径1mmのパイプを挿入することにした。

これで上手く行ったと思っていたが・・・・・。
このブログを書いていて、初めて気が付いた(大汗)
外径1mmのパイプに1mmのタップを立ててもネジは効くのだろうか・・・・?
ここは径1.4mmのパイプの内径を1.2mmに拡張して、外径1.2mmのパイプを使うべきだった。今の所、ネジ留めは効いている。また、半田が回っていれば大丈夫だと思うが、その内馬鹿になってしまうのではないかと思う。
その際は、土台を作り直すしかないと思う。

さて、四苦八苦して作った部品を組み立てて、上手く動くかどうか確認すると・・・・・・。

どうしたことか、ピクリとも動かない。

1060-051原因を探ってみたが、どうにも良く解らない。

少なくとも、左右のイコライザー本体が左右に僅かでも振れる遊びがあれば何とかなりそうな気がした。そこで、土台の前方を左右0.1mm程削ってみた。すると、0.5mm程度の範囲で上下する様になった。

どの程度の上下幅が必要なのか、良く解らないが、下に0.5mm、上に0.5mm、都合1mm幅は欲しいと思っているが、結果はその半分・・・・。
果たして、この程度の可動域で、イコライザーの効果は見込めるのだろうか?

夜、道楽部屋から自宅に戻り、風呂に浸かりながら原因を色々と考えていて、やっと解った。
つまり、左右のイコライザーを繋ぐ連結棒役のイコライザーの動きは、中央の支点を中心に円運動となる。そして、連結棒と左右のイコライザーは0.6mmのピンで繋がっているため、連結棒の円運動に伴って左右のイコライザーは内側に引っ張られる動きになる。すると、左右のイコライザーは、土台に動きが遮られて二進も三進も行かなくなる。

とすれば、解決策は、左右のイコライザーが内側に引っ張られるのを阻止すれば良いことになる。そのためには、連結棒の0.6mmのピン穴を左右に広げれば良い筈・・・・・。
と云う訳で、連結棒役のイコライザーを作り直すことにした。
ついでに土台も作り直すか・・・・・・。

1060製作記(57)イコライザー – 1

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

今手掛けている形式1060は、軸が4-4-4の珍しい配列になっており、イコライジングをどうするか悩む所で、以前、銕騎さんからもこの点についてご質問を頂いた記憶がある。

と云っても良いアイデア等ある訳もなく、結局、動輪で2点、先台車従台車で1点支持の3点支持を考えていた。

所が、前回のブログを掲載した夜のこと。
床に入ってから、何となくロンビック・イコライザーに出来ないかウツラウツラしながら考えるともなく考えていた。いつもなら、翌朝目が覚めると同時に綺麗さっぱり忘れ去ってしまうのが常だったが、ロンビック化については、何故か頭の片隅から離れない。

イコライザーー改そこで、ロンビック化が問題の解決策と云えないかも知れないが、兎に角、DSMで図面を描いてみた。

問題は、前後のイコライザーをどの様に掛けるかになる。
ロンビックは前作の形式5230炭水車で採用したが、この場合はスペースが充分あるので、前後左右にイコライザーを掛けることが出来た。しかし、2軸の動力車になると1軸にはギアを組み込まなければならないので、前後のどちらかは掛けられないことになる。

そこで考えたのが図の様なロンビック・イコライザーで、左右のイコライザーの軸箱に接する部分にピンを植え込み、そのピンを介してイコライザーを掛けると云うもの。
こうすれば、ギアを組み込む側の車軸の上下の動きは、その反対側の車軸にキチンと伝わる筈・・・・・?

と云う訳で、ロンビック化を試してみることにした。
上手く機能するかどうかは、やって見なければ判らないし、やらなければ技術の向上も見込めないだろう。

しかし、弁装置の可動化と云い、ロンビック化と云い、当初の見込みとは反対に、難しい方・難しい方にズブズブと嵌り込んでしまっている????

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