2011/04/10
セミ・スクラッチ 形式5230
約1ヶ月振りの工作。
実は、小生のブログの雑記帳に記録しているのだが、東日本大震災の前日の3月10日に、突然複視なる因果な病を発症してしまった。
複視とは、眼にする物が二つ見える病で、脳梗塞や脳出血が視神経や、あるいは眼球を動かす筋肉への神経系に影響を及ぼして発症することが多いとのこと。 要するに、一つの対象物を二つの眼で見て一つの像にすることが出来なくなっている訳で、鉄模の様な細かい作業をするには致命的な病である。
因みに、このブログは片目で書いている。
と云う訳で、この一ヶ月間は全く工作をする気にもなれずに、道楽部屋に入ってボーッとしている毎日だった。
で、今日は、少しでもやって見ようかと云う気になり、煙室扉のヒンジや手すりを取り付けるためのジグを作って見た。
工作としては、非常に簡単なもので、廃材の0.4mm真鍮板に5個の穴を開けるだけで終わってしまう。
所が、罫書いた線の交点にポンチを打つのが大変。 元々、ポンチ作業は複視になる前から不得手な作業だったのに、複視になって視野の中に交点が二つ見える状態になっては、どうしようもない。
何とかかんとかして、漸くポンチが決まった後は、イヨイヨ、細番手のドリルの出番。
小生は、1mm以下の細番手のドリルの刃は小さなプラスチック・ケースに入れていて、使用する際にはピンセットで摘み上げてピン・バイスに咥えさせて穴開け作業をするのだが、摘み上げるのが、これ又、大事。
何とか、四苦八苦しながら時間を掛けて作ったジグを煙室の妻板と煙室扉の間にセットして見たのが冒頭の写真。
身体の調子は頗る付きで良いのに、車の運転も儘ならず、そのために釣りも出来ず、鉄模も細かい作業の積み重ねで何処まで出来るのか・・・・・。
これじゃ、蛇の生殺しだ!!!
2011/03/08
セミ・スクラッチ 形式5230
煙室の延長部分、煙室扉、そして煙室扉のハンドルを作った。
先ず、ハンドルだが
1)内径0.6mm・外径1.0mmのパイプ
2)内径1.0mm・外径1.4mmのパイプ
3)0.6mmの真鍮線
4)0.4mmの洋白線
の組み合わせ。
つまり、1)のパイプに長さ1.0mmに切断した2)のパイプを通して取っ手用の0.4mmの穴を開けた。
3)は、1)のパイプの穴埋め用、4)は取っ手そのもの。
写真は、整形前の状態だが、このハンドルを煙室の延長部分・煙室扉の中心点に開けた1.0mmの穴を貫通させて、位置決め用にした。
煙室の延長部分は、前回細めに出来上がってしまったので、作り直したもの。
今回は、何度もサイズをチェックしながら作業を進めたので、先ず問題はないだろう。
扉のカーブ出しだが、真鍮棒を旋盤のチャックに銜えてヤスリを手に持って削り出した。 要するに、高級ドリル・レースと云った所。
そうして作成した延長部分・扉にハンドルを貫通させて見たのが下の写真。
2011/02/25
セミ・スクラッチ 形式5230
スプラッシャー・カバーは、4つのパーツで構成している。
つまり、
1)前回糸鋸で切り抜いてヤスリでシコシコと仕上げた面となる部分
2)前方のかぎ型の上板
3)動輪の真上に来る円弧の部分
4)後方の尻尾状のもの。
であるが、1)のカバーの面に対して残りの2)~4)の3つのパーツを直角を保って半田付けするのが思いの外難しい。
今回も、組立完了と思って出来上がりをチェックすると、直覚が崩れていてみっともない格好になっていたり・・・・・。
何か良い方法はないものだろうか?
又、丁寧に丁寧に工作をした筈なのに、こうしてアップにして見ると点検口の形が歪んでいることが良く判る。(涙) ミーリング・アタッチメントを上手く使いこなせれば、もっと綺麗な穴を開けることが出来る筈だが、アナログ的方法では仕方がないか!
次いで、煙室の延長部分を真鍮棒から削り出した(写真の右)。
試しに、取り付けて見ると元の煙室部分の直径より僅かに細く仕上がってしまっている。
愛機のML-210はDRO化しているので、正確に出来上がっている筈なのだが、何故この様な結果になってしまったのか?
これは、目立つので作り直しをしなければならない。
2011/02/17
セミ・スクラッチ 形式5230
サイド・ビームを0.3mmの洋白板で作り直して、次はスプラッシュ・カバー。
古典機にはスプラッシュ・カバーが付けられているケースが多く、この5230も例外ではない。
ただ、この5230のスプラッシャー・カバーの特徴的な点は、
1)点検口の様な穴が開けられており、
2)菱形のメーカーズ・プレートが中央に貼られている。
3)しかも、長岡京市のK氏から送って頂いた写真では、スプラッシュ・カバーの前方の四角い部分に、菊のご紋まで付けられている。
例え菊のご紋の再現は無理だとしても、点検口やメーカーズ・プレートは5230を特徴付けるものなので、省く訳には行かない。 ただ、これを真鍮板に罫書くのは面倒だったし、折角のエッチング・キットを利用しない手はないと、エッチング板を切り抜いて見た(写真の上)。
所が、どう見ても、一回りか二回りは大きい。
何とか小さく見せる方法はないものかと考えたが、どうにもならず、正に下手な考え休むに似たり。
そこで、0.4mmの真鍮板から切り抜いた(写真の下)。
この時も、今やボール盤と化しているミーリング・アタッチメントを使って抜くことを検討したが、どうも自信が持てない。 何度も作り直しをしなければならない公算が大である。
左右を同時に見て比べることが出来る人間はいないので、多少、不揃いであっても何とかなる筈と、アナログ的に糸鋸で切りぬいて後ヤスリで仕上げた。
2011/02/11
セミ・スクラッチ 形式5230
床板を再作成した。
構成は前作と同じで0.2mm厚の洋白板と0.6mm厚の真鍮板の貼り合わせ。
先ず、真鍮板を所定の寸法で切り出し、動輪などを避けるための欠き取りをして、その後、一回り大きいサイズの洋白板に半田付けした。
この時、洋白板は大きめに切り出しておき、先の真鍮板に貼り付けてから後に、所定の寸法に仕上げた。
洋白板を先に所定の寸法に仕上げてから、真鍮板に貼り付ける方法もあるが、この方法では位置合せが意外と面倒。 しかも、折角位置合せが出来ても、半田付けをする際に下手をすると直ぐにずれてしまう。
そこで、この様な方法に変更したのだが、位置ズレを気にすることなく貼り合せが出来る。
床板の上に写っているのは、サイド・ビームだが、0.3mm厚の真鍮板を切り出したもの。
ただ、ここまでやって気が付いたが’(遅過ぎ!!)、0.3mmだとヘナヘナで直ぐに曲がってしまう。 ここは同じ厚さの洋白板を使うべきであった。
と云うことで、このサイド・ビームも作り直し!!
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