5230製作記(102)下回り(4)

セミ・スクラッチ 形式5230

5230-117R悪い予感は的中するもので、動輪を嵌めてレールの上に置いて見ると・・・。

ブレーキ釣りの先端がレール面に微かに接触しており、これは致命的な問題(汗)

と云うことで、ブレーキ釣りを若干短くする他ないので作り直し!!

ついでに、制輪子と動輪の踏面の間隔が少々広過ぎた様に思うので、もう少し詰めてみようと思う。

 

5230製作記(101)下回り(3)

セミ・スクラッチ 形式5230

5230-115R釜の下回りで最後の部品作りであるブレーキ関係の工作をした。

ブレーキ関係の工作でいつも難儀しているのがブレーキ・シューの作り方、つまり、タイヤの踏面に当たる制輪子と制輪子頭の段差をどの様に実現するか・・・・。

もう随分と前の話になるし、過去のブログを読み返しても書いていないので定かではないが、この5230の炭水車のブレーキではレールを加工して何とか誤魔化した記憶がある。

今回もその様にしようと思ったが、いつもいつも同じことで悩むのも考え物だし、進歩がなさ過ぎる(汗)
で、改めてこの先もブレーキ・シューの作成に使える旋盤(ML-210)を使った簡単な方法はないか考えてみた。

最初は、動輪のサイズに合う真鍮の丸棒の持ち合わせがなかったので手持ちの快削鋼の丸棒を削り出して段差を表現しようと考えた。しかし、削り出した後の手順、特に1mm厚に切断することと切断した材料を同じサイズに切り揃えることを考えると果たして上手く出来るかどうか自信がない。

そこで、1mm厚の素材を何とか削る方法はないか? つまり、材料に罫書いた上でML-210で削り出せば、削り出した後に罫書き線に従って切り出すことが出来る。
と云う訳で、今度は1mm厚の真鍮板に罫書いた上で、10mm径の真鍮棒に2mm径のビスで固定しその真鍮棒をコレットで咥えて削り出すことを考えた。しかし、これをML-210のモーターで回してバイトを送って削るのは、幾ら非力な旋盤だとしても材料が薄いだけに小生の技量では失敗するのは確実。

さて、どうするか?

と云う訳で、物は試しと材料を咥えているコレットを手で回して、突っ切りバイトを縦方向に0.05mm程度の送りで少しづつ削って見ると、結構綺麗に削れることが解った。勿論、送りの量が少ないので時間が掛るのは仕方がない。と云っても、0.2mmの段差を付ける場合では4回の作業で済むので大したことにはならない。それよりも綺麗に削れることが確認出来たことが大きい。
そこで、バイトを研ぎ直して改めて削りだし、ブレーキ・シューの形を整えた。

5230-116Rこうして出来たブレーキ・シューをフレームに半田付けしたのが左の写真。

動輪代わりのアルミの円盤は、ブレーキ・シューの位置決めのための冶具で、動輪の径よりも直径で1.5mm大きく作ってある。
従って、動輪の踏面から0.75mmの隙間を保った状態でブレーキを固定出来ている計算になる。

しかし、ブレーキ釣りが少し長過ぎたかも知れない
実は、ブレーキ釣りの長さはスケール通りにしてあるが、レールの敷設状態が実物に比べて遥かに悪い模型の世界ではレール面のデコボコも実物の1/80に収まっている筈はない。
と云うことは、ブレーキがレール面に接触してショートするケースも大いにあり得る訳で、もし、そうであれば作り直しとなる・・・・?

 

5230製作記(100)下回り(2)

セミ・スクラッチ 形式5230

5230-114Rこの5230は、動輪と動輪の軸距がかなり空いていて、その間にあるイコライザーが結構目立っている。
従って、模型化する際も省略出来ないので、フレームと一体にして切り抜いてある。

しかし、これだけだと如何にも寂しい

そこで、形だけのイコライザーをイコライザーらしく見せるためにフレームとイコライザーを連結している支点を貼り付け、更に作成しておいた板バネを取り付けた。

まぁ、賑やかしみたいなものだから適当に作ってあるが、精密感は若干高まった・・・かな?

この他、釜の下回りで残っているのは、ブレーキ関係だけだと思うのだが・・・・・。

5230製作記(99)下回り(1)

セミ・スクラッチ 形式5230

お誘いを頂いていた12日の新年運転会で、Sさんに駄作をお見せ出来てホッとしたのだが、釜と炭水車の間隔が広過ぎるとのご指摘を頂いた(汗)
前回にも書いたことで言い訳になるが、小生にとっては初めてのテンダー機関車で釜と炭水車の間隔をどの程度にすれば良いのか見当が付かなかったため、間に合わせに適当に作ったもので、やはりと云うか・・・ベテラン・モデラーの眼は誤魔化せなかったと云う次第。

そのドローパーの長さとは別に、お見せする際に気が付いたことだが、動輪と動輪の間に見える大きなイコライザー支点などの下回りの部品付けが出来ていなかった。これまで上回りにばかり気を取られていて全く気付かず、Sさんに見て頂いている際にアッ・・・・

と云うことで、先ず動輪の板バネの作成に掛かった。

板バネの材料は炭水車と同じ、1mm幅で0.2mm厚の真鍮の帯板。

11.5mm~1.4mm、約1mmづつ長さの異なる板10枚で1組として、これを4組で都合40枚。しかもその板一枚一枚の中心に0.5mmの穴を開ける必要がある。

5230-113Rと云う訳で、写真の様なジグを作った。

ジグは0.4mm厚の真鍮板をベースに、板の端から約0.5mmづつ逓減(逓増)する位置に0.5mmの真鍮線を植え込んだもので、帯板に開けた0.5mmの穴にジグの真鍮線を差し込んで板の端で帯板を切断・・・・。

そして、切断した帯板の中心線上に0.5mmの穴を開ければ・・・。
しかし、この穴開けが結構厄介な作業。

先ず、1mm幅の帯板の中心にどの様にして罫書くか・・・。
最初は、Vブロックの代わりの1mm厚の真鍮版に帯板を押し付けて、ハイトゲージで罫書いてみたが、ハイトゲージを滑らせると材料の帯板も一緒にズレて動いてしまって、もう一つ上手く出来ない。
そこで、1mm厚の板と0.5mm厚の板で帯板を挟んで、クラフト・ナイフを使ってみた。この方が幾分上手く出来た様に思う。

そして、その罫書いた線上にどの様にして正確にポンチを打つか・・・・。
今回に限ったことではないが、罫書いた線上に正確にポンチを打つことは基本中の基本の作業で、もっと上手く出来ないかといつも思っている。
所が、これが殊の外難しい。肉眼では上手く打てた様に見えても、ピーク・ルーペで拡大して覗いてみると微妙にずれていたりしている。KKCの会員でもある著名なモデラーのTKD氏の弁では0.05mmの精度をキープしなければ良い作品は出来ないとのことで、この点からも何とかしたい点である。

5230製作記(98)ドローパー

セミ・スクラッチ 形式5230

小生はこれまでテンダー機を作った経験がない。
と云うのも、こじんまりと纏まったタンク機が好みだったこともあるが、その他に模型として作成するには、テンダー機の場合は本体の釜の他に炭水車まで作らなければならず、タンク機二倍の労力が要るだろうと云うのがその理由だった。

5230-110R従って、この5230が小生にとって初めて手掛けるテンダー機と云うことになることから、釜と炭水車を繋ぐドローパーの作成も初めての経験・・・・・。

そう云う訳で、参考にするために、手持ちの中から唯一のテンダー機のキットであるTOBY6760を引っ張り出してみた。しかし、このキットのドローパーの構造は炭水車の連結ピンを釜から伸びているドローパーの穴に上から差し込むもので、KKCの会員の皆さんが採用している方法と違っていた。
KKCの会員の皆さんは、所謂回り子式密着連結器の様に釜と炭水車をレールに乗せた状態で両者をぶつける様にして連結させるもので、賤しくもKKCの末席を汚している者としては、当然密着連結器方式を取りたい

と云う訳で、何年か前のKKCの総会の折り、小生と同じ13mmを採用しておられるKさんに描いて頂いた寸法図を基に作った。
釜と炭水車の連結ピンの軸距を13mmにしているが、もう少し詰めた方が良かったかも知れない。この辺りはカット&エラーで調整する必要があるだろう

5230-111R何とかドローパーを作ったので、これまでに作り置いていたヘッド周りのパーツを半田付けして、何とか明日の新年運転会Sさんに見て頂ける状態に漕ぎつけた。

ヤレヤレ!

 

 

5230-112R

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