※ カテゴリー別アーカイブ:フル・スクラッチ ※

1060製作記(41) 弁装置 – 14

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

前回の更新から随分と時間が経ってしまったが、相変わらず弁装置の段階から先に進めないでいる。

実は2週間前の15日に開催された所属している鉄道模型クラブのKKCの総会に出席して、先輩諸氏にスチーブンソン式弁装置の組み込み方法について、色々とご意見・アイデアを頂戴して来た。

その結果を纏めると、
1)やはり弁装置部分はユニット化する方が良い。
2)偏心棒で連結されている動輪弁装置の分離は無理だろう。
3)弁装置の塗装は、塗料で固着する惧れがある。従って、黒染めが良い。
とのこと。

と云う訳で、先ずユニット化に取り掛かった。
構造は、弁装置を小さなサブ・フレームに組み込んで弁装置ユニットとし、そのユニットをメイン・フレームに0.5mmのネジで留めると云うものにした。サブ・フレームは0.5mm厚の洋白で作り、その厚みだけ弁装置逆転装置の取り付け位置を下げる様に、台座の高さを削って辻褄を合わせた。

ここまでは比較的順調に工作は進んだ。しかし、メイン・フレームに開けたユニットを取り付けるための0.5mmのネジ穴の位置が僅かにズレてしまった。そのままでは弁装置ユニットが斜めになってしまうので、メイン・フレームのフロント部分だけを作り直した。

1060-032そして、今日、弁装置ユニット動輪を仮組して様子を確かめようとしたが、これが又大変な作業で、結局、上手く組立てられずに終わってしまった(大汗)

その原因は、偏心棒の位置がズレてしまうことにあって、最終的には4本の偏心棒動輪の軸にセットしなければならないのだが、1本目は上手く出来ても隣りの偏心棒をセットする際に、折角セット出来た最初の偏心棒がズレて外れてしまうと云った、まるでモグラ叩き状態に陥ってしまう始末。

そこで、軸箱偏心棒の間、偏心棒偏心棒の間にスリーブを噛ませて、偏心棒の左右の動きを制限して見ようと思う。

どちらにしても、工作の腕もないのに、よりによってスティーブンソン式弁装置の可動化などと、身の程知らずとはこのことで、この様に難しいことは、もっと腕を磨いてからにすべきであったと、少々後悔している次第

1060製作記(40) 弁装置 – 13

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

1060の図面を描いている3D-CADのDesignSparkMechanical(以下、DSM)にトラブルが発生して、折角描いた図面を見ることが出来ずになってしまった。

最初のトラブルは9月2日に生じ、その後販売元とすったもんだとやり取りした結果、やっと10月13日に解決。ヤレヤレと思っていたら11月4日再度同じ様なトラブル・・・・。
DSM単体で使用している分には全く問題はないが、有償の拡張モジュールを導入して以来、ライセンス認証の関係のトラブル続き。

と云ったDSMのトラブル対応で、工作が進まなかった・・は、云い訳か?

 

1060-031弁装置逆転装置の台座をS0.5のネジでフレームに固定出来た所で、弁装置を組み込んで見ようとした。

しかし、関節の多いこの様なパーツをスムーズに組み込むことが何と難しいことか!

中々位置が決まらない。位置が決まったと思ったら、関節の所であらぬ方向に曲がっているし、あちらを立てればこちらが立たず状態・・・。
結局、左右両方を組み込むことは諦めて、取り敢えず片方だけを組み込んだ状態で写真を撮ったが、こんな調子では、この先、何度となくしなければならない分解・組み立てが思いやられる

逆転装置弁装置だけを組み込んだ状態でモジュール化・ユニット化した上で、そのモジュールをフレームに取り付けることを考えなければ、どうしようもないだろう!!!

1060製作記(39) 弁装置 – 12

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

S0.6用のダイス保持冶具を作ろうと考えていた時、フト閃いたことがある。

つまり、偏心棒加減リンクはピンで結合して、分解は出来ない構造を考えていたが、S0.5のネジを使えば分解組み立てが可能になるのではないか?
幸い、連結するピンの太さは0.4mmを想定していたので、S0.5のタップを立てるには、下穴としてそのまゝ利用することが出来る筈なので、フレームに手を付ける必要はなさそう。

一方、やって見る前からこんなことを云い出すのは・・・・?だが、冶具を作ったとしても、ダイスを使ってS0.6のネジを切るのは、小生にはとても無理だろう。
更に、何故S0.6を採用しようとしたのか、今になって見ると理由が定かではなく汗顔の至りだが、誠に浅はかな考えと云わざるを得ず、当初からS0.5を考えるべきだった。S0.5であれば偏心棒加減リンクの結合にも使えるし、S0.6のネジを使おうと考えた個所をS0.5のネジに置き換えても、何ら強度的な問題は生じない筈。

また、森井さんに教えて頂いた販売店から購入するとすれば、1本当たり40円程度で手に入れることが出来る。40円が高いかどうかについては、色々と考え方があるが、四苦八苦してネジを切ったとしても、頭の部分の工作を考えると、決して高くはないのではないか・・・・。

等々・・・・・。

何だかんだと考えたが、結局、S0.6のタップやダイスは無駄になるが、S0.5を採用しネジは購入する方が良いだろうとの結論に達し、方針変更!!

そして、先月の25日に注文しておいた、S0.5のネジとタップが到着したので、早速使ってみた。

先ず試しに、0.6mm厚の真鍮の端材に0.4mmの下穴を開けて、タップは垂直に気を付けながら、タップハンドルを使わずに手回しで慎重に立てたが、素材が柔らかいためか、簡単に立てることが出来た。
ただ、心配なのは下穴のサイズで、0.4mmでは大き過ぎるのではないか?と云って、0.3mmでは小さ過ぎる様にも思える。この辺りは素材の硬さで考えるべきかも知れないが、もう少し勉強する必要がある。

1060-030取り敢えず0.4mmの下穴でタップを立てることが出来ることを確認したので、弁装置逆転装置を支える台座にS0.5のタップを立ててフレームにネジ止めして見た。

左右1本ずつ、合計4本のネジだがネジ穴を探すのが、思いの外難物で下手をするとネジ山を飛ばしてしまいそう。
分解組み立てのことを考えれば、何か対策を立てる必要があると思った次第。

 

 

1060製作記(38) 弁装置 – 11

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060 道具・冶具等

1060-029Monotaroに注文しておいた0.6mmのタップダイスが大きな段ボールに入れられて到着した(写真は、入っていた段ボール箱の上にタップダイスを置いて撮影したもの)。

早速、作業に掛かろうと思ったが、ダイスの小さいこと。測って見ると直径6mmしかなく、手持ちの1mmのダイスに比べて遥かに小さく、形状も違っている。
改めてMonotaroの商品説明や写真を見直してみたが、間違ったものを送って来てはおらず、単に小生が見ていなかっただけ(汗)

森井さんが仰っていた通り、どうも、このダイス時計用ダイスと云うのだろう。

兎に角、折角買ったのだから一度はトライして見る必要があるが、しかし、この小さなダイスの保持はどの様にすれば・・・・・

1060製作記(37) 弁装置 – 10

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

1060-028同じパーツを何度も造るのは願い下げにしたい。
そのためには、上手く動かなかった場合は、バラバラに分解出来る様にする必要がある。そこで、各パーツの連結は真鍮線のピンを通すだけにして半田付けをせずに済ませ様と思った。
が、これだけ関節が多いと、グラグラし過ぎて扱いに難儀すると同時に、遊びが多過ぎて動きのチェックにはならないことに思い当たった。

そこで、上手く可動させられなかった場合は、可動化を諦めてダミーにすることに覚悟を決めて、連結ピンを半田付けすることにした。
その半田付けに際しては、関節にまで半田が回ってしまうことを避けるために、形式2800の場合は、薄い紙を挟んで行った。しかし、その薄い紙の存在が意外に邪魔
他に良い方法はないかとない頭を絞った所、半田が回って欲しくない個所にグリスを少量塗ることを思い付いた。通常は、半田付けしたい個所の汚れを取ったり磨いたりするものだが、その逆で半田が流れて欲しくない個所を油分で態々汚そうとするもので、上手く出来るだろうとの自信はあった。
しかし、何もせずに本番に移行するのは、無謀に過ぎる。そこで、端材で試してみると目論み通りの結果で、効果絶大
と云う訳で、全ての関節をこの方法で半田付けをした。

所で、当初、この弁装置全体フレームに半田付けしてしまうことにしていた。しかし、関節を半田付けしている内に、それでは、蒸気本体の分解組み立てに支障があることが解った。つまり、弁装置フレームに固定されていると、弁装置の一部である偏心棒動輪の車軸に取り付けられているため、動輪もフレームに固定されてしまうことになる。
出来れば偏心棒加減リンクの結合部分を取り外せる様にしたいが、機構的には出来たとしても実際には狭いフレームの内側での作業になるので、実際的ではなさそう。

次善の策として、逆転装置弁装置のフレームへの取り付けをネジ止めにすることにした。こうすると逆転装置弁装置動輪ブラブラと繋がった状態になって、扱い難くなることは目に見えているが・・・。

と云う訳で、ネジ止めにすることにしたが、手持ちのネジの最小は1mm。
一方、ネジ穴を開けなければならないフレームの幅は1.5mmしかないので、1mmの穴を開けるとすると、強度的に不安が残る。フレームを作り直すなら、1.9mm位までは広げられそうなので、作り直す手もあるが、0.5mmか0.6mmの極小のネジが手に入れば、このまま工作が進められる・・・。しかし、その場合でも、タップは調達する必要がある。

0.6mmのネジの出番は、これから先、それ程多くはないと思うが、出番は必ずある筈。
であれば、ダイスも調達して、0.6mmのネジを作ってみよう・・・。

結局、0.6mmのタップ、ダイスを購入することにして、到着待ち

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