1060製作記(29) 弁装置 – 2

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

昨日の続きで、偏心棒を切り抜いた。

1060-020実機の偏心棒は、円形部分と腕の部分をボルトで連結固定しており、その結合部分は昨日の図面の通り四角形になっている。
小生もその部分を表現する積りで図面を描いた。しかし、実際の工作に当たって、FM-80E(A)(フライス盤)で外側の円形部分を削る際、素材を回転させ過ぎてしまい、四角形を表現する余地まで削ってしまった。

作り直そうかとも思ったが、見えない部分にそこまで拘ることもなかろうと、写真の様な形にしてしまった。

次は、偏心輪
素材はやはり洋白板で、偏心外輪は0.2mm、偏心内輪は0.3mm厚を使い、貼り合わせることにした。
ML-210(旋盤)を使って一体で削り出そうとも考えたが、小生の腕では偏心内輪偏心外輪の段差の部分が直角には仕上げられそうもない。そこで、それぞれ別々に作った後半田付けすることにした。所が、こうしてブログを書いていて、突っ切りバイトを用いれば、可能かも知れないと思い付いたが、遅かった。次に作る機会があれば、その際には試してみよう。

作成方法は、偏心外輪であれば0.2mm、偏心内輪であれば0.3mm厚の板を9mm x 9mm程度の大きさに5枚(1枚は予備)切り出して、直径8mmの真鍮丸棒の断面部分に半田付けし、ML-210で直径8mm乃至7mmに削った後、その中心点から1.5mmオフセットさせた位置に3mm径の穴を開けた。

しかし、実際には、偏心内輪の直径が図面通りにはなっていない(汗)
一度は図面通りの7mm径に仕上げたのだが、偏心棒に嵌め込むことが出来なかった。偏心棒のこの穴は、7mmのドリルを使わずに、外形を抜くついでにFM-80E(A)で刳り抜いたのだが、どうも送り量を間違えた様で、ノギスで内径を測ると6.63mmしかない(大汗)

偏心棒を作り直すか、偏心内輪を作り直すか?
偏心内輪の直径が図面より小さくても、オフセット量が間違えていなければ前後の運動量に影響はない筈なので、工作がより簡単な偏心内輪の方を作り直した上で、偏心内輪偏心外輪を半田付けで貼り合わせて、偏心輪とした。

“1060製作記(29) 弁装置 – 2” への7件のフィードバック

  1. railtruck より:

    Locomotive Dictionary 1906(1972復刻版、ハードカバー)ではそのあたりの数値は明瞭です。
    数値の明記している偏芯輪のオフセット量は2.5″、2.625″、2.75″、2.875″です。
    リンクの厚みはどれも3″ですね。

  2. railtruck より:

    S氏の13mmゲージの5700の記事によれば、オフセット量の記載は見あたりませんが、偏芯輪φ5.6、車軸径φ3からオフセット量は1mmまでではないでしょうか?

    拙作の形式5の記事を確認したところ、オフセット量はおよそ0.4、偏芯棒t0.4、加減リンクt0.5でした。

    • mizoken より:

      railtruckさん

      お早うございます。

      『蒸気機関車メカニズム図鑑』を参考にしてオフセット量を決めたのですが、やはり大き過ぎたかも知れませんネ。
      でも、取り敢えずこのまま進めます・・・・。

      偏心棒や加減リンクの厚みの情報、有難うございました。
      こちらは逆に薄過ぎたきらいがありますネ(大汗)

    • mizoken より:

      railtruckさん、こんにちは。

      色々とご指摘頂き有難うございました。
      これを機に、オフセット量や加減リンク等の厚みについて、『Locomotive Dictionary』で勉強し直しました。

      同書のFigs-1853~1898を見ると印刷が不鮮明で良く判りませんが、オフセット量は2.5″~3.5″の様に読めます。
      とすると、模型換算で0.8~1mm程度で、やはり小生のオフセット量は多過ぎますネ。
      又、加減リンクの厚みも、Figs-1819や1912に3″とありますから、模型換算で0.9~1mm程になり、これまた薄過ぎてしまいました。

      1060の原型である6120の諸元ではありませんが、この数値を参考に決めれば、大きな誤りにはならないと思います。

      最初に図面を描く際、もう少し調べておくべきだったと反省しております。

      解った以上、このまま進める訳には行かないので、再度図面を描き、出直しすることにしました。

  3. railtruck より:

    設計ではオフセット量1.5mmでリンクやロッカーアーム、バルブロッドの動きはどのくらいでしょうか?

    珊瑚の16番・形式5に組み込んだケースではオフセット量0.5mm、フルギアの状態でバルブロッドの動きは1mmもないです。
    http://public.fotki.com/railtruck/180-165mm-gauge-blw/9-06-2017.html

    もっと動きを大きくしたいところですが、車軸径、動輪径などでオフセットが制約されるのが辛いですね。

    • mizoken より:

      railtruckさん、こんにちは。

      そんなにオフセット量が小さいのですか?
      1.5mmは3倍・・・・・。
      大き過ぎますかネ?

      実は、小生のブログの『1060製作機(4)弁装置-2』(http://mizoken.info/WordPress/tms/?p=419)にアップした図面のデータをどうも破棄してしまった様で、見付からないのです(汗)
      もう一度、図面を描いてお答えしますネ。
      少し、時間を下さい。

    • mizoken より:

      railtruckさん

      ツラツラ考えてみると、車軸の中心から1.5mmオフセットしているので、偏心棒と加減リンクとの結合点で、最大3mmの動きになるのでは?

      3mmとすると、実機では24cm・・・・。
      浅学にして良く分かりませんが、やはり大き過ぎるのでしょうか?

      何れにしても、3D図面を描く際、そこまで描き込んで確認していませんでした。ひょっとすると、何処かに干渉するかも知れませんが、現在製作中の弁装置は、上手く動くかどうかうを確認するためのものですので、このまま製作を進めようと思っています。
      勿論、上手く動く様であれば、このまま組み込みますが・・・。

      所で、偏心棒や加減リンクの厚みを、小生は0.3mmや0.2mmと云った薄いものにしていますが、railtruckさんの作品ではもっと太い様に見えるのですが、厚みはどの位に設定されていますか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

トラックバックURL:
http://mizoken.info/WordPress/tms/wp-trackback.php?p=760

« »