1060製作記(139) 煙突・ドーム – 4

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

この蒸気機関車の蒸気ドームは大小2個あるが、大きい方から作り始めた。

先ず、ドームを作るための冶具を快削鋼から削り出した。快削鋼は随分前に買っておいたストックで、出番がなくて錆が浮いていたもの。このまゝでは無駄になってしまう惧れが強いので、工作用の冶具の材料にしようと思っている。

写真では判り辛いが、コレットチャックに咥えているものがその冶具で、ドームはその冶具に2mmビスで固定している。

冶具の断面の形状は、凸形をしており、その細くなった部分をコレットチャックに咥え、その中心に2mmビス用の穴を貫通させている。

この冶具をドーム工作に掛かる前に作ったのだが、実は、出番は工作の後半で、前半は材料の真鍮棒を三つ爪チャックに咥えて、ドームの裾の外形整形と中繰りが主な工作内容。中繰りは煙突の裾と同様、ヤスリを加工したバイトを手で保持して行った。また、冶具に固定するための2mmのネジ切りも、この段階で済ませておいた。

ここまで工作したものを、三つ爪チャックから取り外した後、冶具に2mmビスで固定した上で、コレットチャックに咥え直して、ドームの上部を丸く加工した。
上部を丸く切削する工作は、事前に作っておいた型紙を当てて形を確認しながら、ヤスリで少しづつ削った。

写真は、この段階のもので、この後、問題の裾をボイラーのカーブに合わせて曲げる作業になる。

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