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1060製作記(109) ボイラー – 5

フル・スクラッチ ボイラー 形式1060

念のため食塩水に付けたまゝにしていたボイラーを取り出して、ドリルが折れた個所をチェックすると、まだ何やら黒いものが残っている。そこで、改めて食塩水を作り直し、更にもう一日浸けていた。
そして、もう溶けてなくなった筈と思って、翌日ステンレスのコップを除くと赤錆が見えない。おかしいなぁと思い、再度折れた個所を25倍のピークルーペで見ても、やはり黒いものが・・・・・。
都合3日間も海水浴をさせていたのに、溶けないことがあるのだろうか?
少々、怖かったが恐る恐るピンバイスに咥えた0.6mmのドリルで抉る様にしてみた所、黒いものは刃の溶けカスだった様で、何の抵抗も感じられない。そこで、穴開け作業に移って、無事貫通。
0.5mmの方も同じで問題なく終了させることが出来た。

次の作業は、ボイラーの終端側の処理。
この形式1060キャブ内にあるボイラーの終端は、垂直に切れておらず、僅かに斜めになっている。当初は、何も考えずに当然の様に垂直に切れている図面を描いていたが、蒸気機関車形式図集Iで少し斜めになっている図を見た以上無視する訳に行かず、それに倣って斜めにすることに変更した。

図面では簡単に斜めに切ることは出来たが、実際に正確に切断するのは少々所か、かなりの難題。正に絵に描いた餅状態。
工作は、出来ればフライス盤を使いたいが、良い素材の固定方法が思い付かず、時間ばかり経っていた。そんな時、フト、材料のパイプをバイスに咥え、そのバイスを更に別のバイスで咥えて角度を付けるのはどうかと思い付いた。

で、早速試して見ると、案外、上手く行きそう。
失敗するのが怖かったが、やらなければ先に進めない。

バイスにパイプを咥えるにも、余りきつく締めるとパイプが変形することもあり得るので、レンチを使わずに手で締めたので、切削の途中でパイプが動いてしまうこともある。そうなっては、元も子もなくなるので、切込み量を0.1mm以下にして、少しずつやって・・・・・・。

何とか、上手く切断出来た(写真では、終端の斜めになった切断面が良く分からないが・・・)