※ カテゴリー別アーカイブ:形式5230 ※

5230製作記(105)試験走行

セミ・スクラッチ 形式5230

レールに乗せずに無負荷の状態では、動輪の回転具合は良かったので、いよいよレールに乗せた状態での走行チェックをすることに・・・・。

やはりと云うか、当然と云うか・・・・、ウェイトを全く乗せていないので、動輪が空転するのは止むを得ないが、ギクシャクしてスムーズな走行が出来ない

単体で裏返しにした無負荷の状態と違って、レールに乗せた状態では、キャブやボイラーなどの上部側の荷重が掛かって僅かと云えども沈む込む格好になるだろうし、レールの凸凹した部分を通過する際に可動部分の動きが加わって新たに接触してショートする個所が出て来てもおかしくはない。
寧ろ、小生の様に好い加減な工作をしていると当たり前のこと・・・・・

で、改めて可動部分を中心に点検してみたが、それらしい所が発見出来ない。

5230-120Rものは試しと、レールに乗せた上で部屋の電灯を消して真っ暗な状態にして通電して見た所、動きが引っ掛かった際、テンダーの車輪付近で青い火花がパチパチと光っている
テンダーでショートしているとは考えもしなかったので意外だったが、テンダーをバラシてみた所、写真にある通りイコライザーに何やら汚れた部分が・・

実は、このテンダーにはロンビクイコライザーを組み込んでみたのだが、工作精度の悪さ故にイコライザーにフラツキがあって、そのために絶縁側の車輪の裏側に接触してショートを起こしているらしい。

完成間近になってロンビクイコライザーを改めて作り直す気も起きないので、お菓子のパッケージで絶縁ワッシャーを作って車軸に嵌めこんだ結果、冒頭に書いた様なギクシャクはほゞなくなった。
後はウェイトを積んで慣らし運転をすれば、快調に走る筈だが・・・????

5230製作記(104)下回り(6)

セミ・スクラッチ 形式5230

走行状態をチェックするには、いきなりレールに乗せて走らせてみる前に、負荷を掛けない状態で動輪がスムーズに回転するかどうかを確認する必要がある。

そこで、ロッドを取り付けた上で通電した所、ロッドが真上に来た時に引っ掛かりがある
こんなことは、好い加減な工作をしている小生の作品では良くあることで、全く驚くに当たらず、この状態を如何に上手く誤魔化すかが腕の見せ所・・・(笑)

で、よくよく状態を観察してみると、ロッドピンの頭がランボードに接触していることが判った。
つまり、英国系の古典機では、動輪の直径よりも低い位置にランボードが取り付けられていることが多く、ランボードのその部分を欠き取って干渉を避けている。
当然、模型化する際も欠き取る訳だが、動輪の厚さ、ロッドの厚さ、ロッドピンの大きさなどオーバースケールになっている部分が集中している個所なので、スケールよりも大きく欠き取る必要がある。
小生も、そうした筈なのだが・・・・・。

そこでモーターツールを使ってギリギリまで欠き取り部分を拡げたが、動輪の傾き具合ではやはり軽く接触している。
残る対策は、ロッドピンの頭の厚みを薄くすること

実は、ロッドピンの頭の形状には以前から不満があった。
ロストワックスのパーツを多用するなどして幾ら精密に作っても、ロッドピンが所謂普通の木ネジの頭の様に一文字の切込みが入っている形状のピンでは、正に臥龍点睛を欠くことになると考えている。

こんなことを1月12日に出席させて頂いた湘南鉄道模型クラブさんの新年運転会でぼやいた所、丁度その運転会に見えていた森井義博のホームページの主宰者の森井さんから良い方法を教えて頂いた。
つまり、
1)ロッドピンの中心に0.5mmの下穴を開け、
2)トルクスレンチの最も細いT1でコツンと叩く
と云う方法。

5230-119Rどうせロッドピンの頭を薄くしなければならないなら、森井方式で作り直してみようと、トルクスレンチを手に入れて作ったロッドピンが写真のもの。
これまでの木ネジの様な頭のロッドピンよりも遥かに実感的なものになったし、頭を薄くした効果があって接触もなくなった。

 

 

5230製作記(103)下回り(5)

セミ・スクラッチ 形式5230

5230-118Rと云う訳で、ブレーキ釣りの長さを0.8mm詰めた。
長さを詰めただけではプロポーションが変わってしまうので、幅を0.2mm狭くして印象が大きく変わらない様にした。

更に、動輪の踏面と制輪子との隙間を狭めるために、位置決めのための冶具の直径を0.5mm詰めた。
これで、動輪の直径より1mm大きくなった訳で、動輪の踏面から0.5mm離れたことになる。

以上で、レールと接触することはなくなったし、動輪とブレーキの位置関係もマァマァ不満のない所まで追い込むことが出来たと思う

残るは、ドローパーの作り直し・・・・・。
これで、5230の工作は完了となる筈で、その後の走行状態のチェックと改善、そして塗装で完成!!!

2006/04月にスタートした5230の製作も約8年掛かって、漸くゴールが見えて来た!!

5230製作記(102)下回り(4)

セミ・スクラッチ 形式5230

5230-117R悪い予感は的中するもので、動輪を嵌めてレールの上に置いて見ると・・・。

ブレーキ釣りの先端がレール面に微かに接触しており、これは致命的な問題(汗)

と云うことで、ブレーキ釣りを若干短くする他ないので作り直し!!

ついでに、制輪子と動輪の踏面の間隔が少々広過ぎた様に思うので、もう少し詰めてみようと思う。

 

5230製作記(101)下回り(3)

セミ・スクラッチ 形式5230

5230-115R釜の下回りで最後の部品作りであるブレーキ関係の工作をした。

ブレーキ関係の工作でいつも難儀しているのがブレーキ・シューの作り方、つまり、タイヤの踏面に当たる制輪子と制輪子頭の段差をどの様に実現するか・・・・。

もう随分と前の話になるし、過去のブログを読み返しても書いていないので定かではないが、この5230の炭水車のブレーキではレールを加工して何とか誤魔化した記憶がある。

今回もその様にしようと思ったが、いつもいつも同じことで悩むのも考え物だし、進歩がなさ過ぎる(汗)
で、改めてこの先もブレーキ・シューの作成に使える旋盤(ML-210)を使った簡単な方法はないか考えてみた。

最初は、動輪のサイズに合う真鍮の丸棒の持ち合わせがなかったので手持ちの快削鋼の丸棒を削り出して段差を表現しようと考えた。しかし、削り出した後の手順、特に1mm厚に切断することと切断した材料を同じサイズに切り揃えることを考えると果たして上手く出来るかどうか自信がない。

そこで、1mm厚の素材を何とか削る方法はないか? つまり、材料に罫書いた上でML-210で削り出せば、削り出した後に罫書き線に従って切り出すことが出来る。
と云う訳で、今度は1mm厚の真鍮板に罫書いた上で、10mm径の真鍮棒に2mm径のビスで固定しその真鍮棒をコレットで咥えて削り出すことを考えた。しかし、これをML-210のモーターで回してバイトを送って削るのは、幾ら非力な旋盤だとしても材料が薄いだけに小生の技量では失敗するのは確実。

さて、どうするか?

と云う訳で、物は試しと材料を咥えているコレットを手で回して、突っ切りバイトを縦方向に0.05mm程度の送りで少しづつ削って見ると、結構綺麗に削れることが解った。勿論、送りの量が少ないので時間が掛るのは仕方がない。と云っても、0.2mmの段差を付ける場合では4回の作業で済むので大したことにはならない。それよりも綺麗に削れることが確認出来たことが大きい。
そこで、バイトを研ぎ直して改めて削りだし、ブレーキ・シューの形を整えた。

5230-116Rこうして出来たブレーキ・シューをフレームに半田付けしたのが左の写真。

動輪代わりのアルミの円盤は、ブレーキ・シューの位置決めのための冶具で、動輪の径よりも直径で1.5mm大きく作ってある。
従って、動輪の踏面から0.75mmの隙間を保った状態でブレーキを固定出来ている計算になる。

しかし、ブレーキ釣りが少し長過ぎたかも知れない
実は、ブレーキ釣りの長さはスケール通りにしてあるが、レールの敷設状態が実物に比べて遥かに悪い模型の世界ではレール面のデコボコも実物の1/80に収まっている筈はない。
と云うことは、ブレーキがレール面に接触してショートするケースも大いにあり得る訳で、もし、そうであれば作り直しとなる・・・・?

 

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