※ カテゴリー別アーカイブ:形式1060 ※

1060製作記(91) 妻板(前) – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-087妻板(前)の製作で、躓いてしまった。

写真左が、最初に作った妻板だが、屋根のカーブに沿って打つべきリベットが大きくずれてしまったので、ボツ!!

次に作ったのが、写真の右。
これは、エンドミルの送りを間違えて、向かって左側のドアの下部を削り過ぎてしまった。この場所は、サイドタンクの陰になって直接目に触れることはないので、このまま作業を進めた。
所が、ボイラーが嵌め込まれる円状の欠き取が、右側にズレてしまった。工作の手順から、ズレる要素はないので原因が分からないのだが、結果としてズレているし、このズレは誤魔化す訳には行かないので、これまたボツ!!

そして中央が第3作目の妻板で、窓抜きやボイラー用の欠き取は上手く行ったので、慎重にリベットを打つ作業に入った。
第1作目で失敗した屋根のカーブに沿っているリベットは、同じ轍を踏むのは愚の骨頂。今回は、リベット打出し器に若干手を加えて同心円状に材料を送れる様にした結果、間隔が多少揃っていない所もあるが、まぁ、合格。

所が、縦横のリベットが交差する点が、僅かだがズレてしまった(涙)
先輩諸兄の様にXYテーブルを備えたリベット打ち出し器であれば、この様なことはなかったかも知れないが、小生の自作した打ち出し器は一方通行タイプなので、材料を90度回転させなければならず、どうしてもズレてしまう。

このまゝ、工作を進めるか、第4作目に掛かるか・・・・。

1060製作記(90) サイドタンク – 2

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-086サイドタンクの組み立てを終わった。

サイドタンクの裏側やキャブの妻側の直接目に触れない部分は、0.4mm厚の真鍮板を使い、当然リベットは省いた。

給水口は1.0mmと0.2mmの真鍮板の組み合わせで、上部の取っては0.3mmの洋白線を用いた。
小生はこれまで0.3mmのドリルを使うことは殆どなかった。
と云うのは、折れ易くて使いこなす自信がなかったのがその理由だが、今回ルーマー型のドリルを手に入れたので、フライス盤FM-80E(A)で使用してみた所、難なく開けることが出来た。本来は、ボール盤を用いるべきだが、ボール盤を設置する場所がない。と云う訳で、フライス盤を用いたが、これでも問題はなかろう。
と云う訳で、今後は、0.3mmを使用する機会が増えるだろうと思う。

手を焼いたのは、タンク正面に付いているステップ。0.2mm厚の真鍮板にリベットを打ち出した後、外形を切り抜き、90度に曲げる訳だがその方向がリベット側であるため、どうしても角度が甘くなってしまった。また、糸鋸で切り離す際、ピンと飛ばしてしまうことがあって。作り直すのも何度か・・・。

組み立ては、コバが目立つのが嫌なので、角を45度に削って突き合わせた。
高年齢故の遠視のためか、肉眼で見る限りはそれ程粗も目立たなかったが、こうして写真に撮って見ると、ご覧の通りもう一つも二つも出来が悪い。

1060製作記(89) サイドタンク – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

若干スムーズさには欠けるし、スローも効かないが、取り敢えず前後共問題なく動くので、上回りの製作に入った。

古典機の場合、リベットの打出しは避けて通れない所で、この形式1060も厭と云う程あちらこちらにリベットが打たれている。

先ず、リベットを打出す方法ための打出し器だが、諸先輩方はクロス・テーブルを備えた立派なものを自作されている。小生も、形式1060をスクラッチするに際して、自作し直すことを考えていた。
しかし、結局、10年以上も前の2003年に作った打出し器手を加えることでお茶を濁してしまった。

この打出し器でリベットを打出すには、罫書き線にピンの位置をピタリと合わせ、更に材料の送りに伴って罫書き線からずれない様にするのが、大変な作業。と云っても、形式27形式5230をスクラッチした時は、それ程苦労にも思わなかった。しかし、今回はことの他時間が掛かってしまい、目の衰えを殊更に実感させられてしまった(涙)

次に、リベットを打出される側の材料に何を選ぶかだが、今回も0.2mm厚の燐青銅の板を使った。

リベットを綺麗に打ち出すには、材料は出来るだけ薄い方が良いと考えているのだが、だからと云って0.2mmの真鍮板では、少々心許ない。
と云うことから考えると、少し硬めだが張りのある材料として洋白か、あるいは、燐青銅が候補に挙げられる。今回も0.2mmの洋白も準備していたが、過去に使用した実績から今回も燐青銅を使うことにした。

1060-085で、手始めにサイドタンクのリベットを打ってみたのが、この写真。

クロス・テーブルのない打出し器なので、やはり、交点が若干ズレている所があり、気になる。と云っても、現在の打出し器では、これ以上精度を高めるのは、労多くして功少なしになる筈・・・。

又、リベットとリベットの最少間隔は0.5mmにしたが、0.4mmでも良かったかも知れない。

1060製作記(88) 電気関係 – 5

フル・スクラッチ 形式1060 電気関係

集電ブラシの腕を曲げて問題化解決と思ったが、まるでモグラ叩き状態

他にショートしている個所がある筈だが、最低限の下回りだけの現状で考えられるのは、先台車従台車の所しか考えられない。
テスターがあれば、ショートしている部分の特定も比較的簡単に出来る筈だが、生憎、手持ちのテスターのバッテリーが切れていて役に立たない。
そこで、先ず従台車を外した状態で通電した所、やはりショートしていてモーターが回らない。と云うことは先台車部分しかない。念のため先台車を外した状態でチェックして見ると、問題なく回っている。

次に従台車先台車を取り付けた状態に戻した上で、従台車側を指で抑えて先台車側を少し浮かせると、ショートしない。

1060-084そこで、フレームの先端の高さをチェックして見ると、予定より約0.5mm低くなっているので、ワッシャーを作って高さを調整した結果、ショート問題は解決した次第。

只、気掛かりなのは、先輪に使用した8.8mmの車輪が両絶ではなくて片絶と云うこと。片絶では、カーブやポイントで容易にショートしてしまう惧れがあるので、場合によっては両絶にする対策が必要になるかも知れない。

1060製作記(87) 電気関係 – 4

フル・スクラッチ 形式1060 電気関係

最初から動きはしたが、ギコチナイので、一旦集電ブラシをフレームから取り外した状態にして、通電して見ると、前後方向とも動くことが分かった。

と云うことは、集電ブラシ動輪のフランジ裏に押し付ける際の圧力が強過ぎる。つまり、集電ブラシを作成する際に、材料の0.2mmのリン青銅板では厚過ぎるのではと思っていた心配が見事に的中したと云うことに・・・。

1060-083そこで、材料の切れ端を放り込んでいるジャンクボックスを漁って、何とか0.1mmのリン青銅盤の端材を見つけ出し、集電ブラシを作り直した。
その際、バネの反発力を弱くするために形状も少し細くしてみた。

これで、回転の質は別として、兎に角、前後共動輪は回転する筈
所が、前後共に動かない。その時、パワーパックを見ると、電源ランプが消えている。と云うことで、ショートしている個所が何処かにある。

この様な場合、問題個所の特定のためには、最後に取り付けたパーツを最初に疑うのが鉄則なのに、何を考えたか、従台車を取り外し、先台車を取り外し・・・・・。最後に辿り着いたのが作り直した集電ブラシだったと云うお粗末。

集電ブラシのフランジの裏に接触するポイント部分を、狭い隙間から見ると、絶縁側のフランジに接触させるポイントが内側にズレている個所が見付かった。
そこで接触ポイントを絶縁側の外側になる様に、集電ブラシの腕を曲げる方向を調整し問題解決!!!

1060-082そして、ローラー運転台に乗せて通電すると、又々、ショート発生。

今度は、何処?

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