5230製作記(47)

形式5230

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クラブの集会まで3週間しか残っていないのに、未だ工作の進捗はこの程度。 益々間に合わない公算が高くなって来たが・・・。

メイン・ロッド、サイド・ロッドやクロス・ヘッドが出来上がれば、次の作業は当然、それらを組み付けて動輪がスムーズに回転するかどうかを確認することになる。

その為に、クランク・ピンを作ることにした。
蒸気の組み立てキットに付属しているクランク・ピンの用に-(マイナス)ネジを使うのは、もう一つ好みではないので、これまでも自作して来たし、特に5230の様に六角ボルトが使われている場合は、はやりそれを表現したい。

所が、今回に限っては上手く出来ない。 2mmの洋白線を1.5mmまで切削しロッドの厚み分だけ残して1.4mmのネジを切るだけのことだが・・・。

最初は、グラインダーで研いだバイトを使っていたのだが、切削が上手く出来ずスロー・アウェイのバイトにすることのよって、この点は解決した。 しかし、そこに至るまでに何度失敗したことか・・・・。
次に、1.4mmの雄ネジを切る段になって、どうしても直角が保てない。 これまでと同じで、手でダイスを押さえてやったのだが、やはり歳のせいなのだろうか? これで、何本無駄にしたことか? 仕方がないので、小径用のダイス・ホルダーを作った
続いて、ここまで出来たクランク・ピンに1mmのタップを切る段になって、2度もタップを折ってしまった。 27の時と同じ様に1mm径の六角ボルトをネジ込む積りでタップを立て様としたのだが、後になって考えて見るとタップまで立てなくても直接半田付けすることでも良いことが解った。 良く考えもせずに作業に入るものだから、する必要もない作業をして、タップを折りってしまい時間と労力の無駄遣いだった。

と云う訳で、4本のクランク・ピンを作るのに2日間も掛かってしまった。
未だ六角ボルトを表現していないが、取り敢えずロッドを組み込んだのが上の写真。

こうして写真で見ると、サイド・ロッドの中央部分の膨らみが一寸極端に見える。 少しスリムにした方が良いのだが、それは時間があれば・・・。

5230製作記(46)

形式5230

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ロッド類の外形が出来た所で、クロス・ヘッドの工作に移った。
写真の下段は、クロス・ヘッドを構成する部品で、右端はスライド・バーと同じ0.8mm厚の洋白から型を抜き、ピストン棒はヤスリで簡単に八角形にした後、旋盤で円柱状に削った。 真ん中の2枚で両側から挟み込む構造で、0.2mm厚の洋白。
写真の上段は、半田付けを終えたもの。

こうして写真にして見るとどーってことはないのだが、縦横が2~3mm程度の素材に、0.2mm程の段を付けなければならない等、眼が益々遠くなったご老体にはチト厳しい作業だった。 少しヤスリ掛けをしてはピーク・ルーペで確認する。 そして、又ヤスリ掛けの繰り返し。
こうして慎重に工作をした筈だったが、イザ組み立てて見ると、アチラコチラに歪が見えて来て気になる。
が、しかし、小生の腕ではこの辺りが限界・・・・・(涙)

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そして、先に作っておいたメイン・ロッドを組み込んだのがこの写真。

メイン・ロッドとクロス・ヘッドを連結するピンの半田付けの際、半田がロッド部分にまで廻り込まない様に薄い紙を挟み込んだのだが、この紙が千切れて残ってしまった。
半田付けが終わり、通常の手順通りフラックス・クリーナーを吹き付けたのだが、このクリーナーの液が完全に乾く前に紙を取ろうと引っ張ったのが千切れてしまった原因で、その為にロッドの動きが悪くなった。

改めて作り直す気も起きず、縫い針等を使って見える部分は取り除き、何とかスムーズに動く様になったので事なきを得たが、動きが戻ってこなかったら、5230の製作は諦めていたかも知れない。
恐らく、完全には取り除けていない筈なので、先になって影響が出てくるかも知れない

5230製作記(45)

形式5230

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工作は一向に進まないのに、日付だけは進んで今日から10月に入ってしまった。 こんなことでは、
益々、月末の集会には間に合わない惧れが強くなって来たが、まぁ、出来る所までやろう!!

幸か不幸か、先週も雨模様だったので釣りには行かなかずに、工作に時間を充てた積りだったが、未だこんな所をうろついていて、1週間の成果はこれだけ(涙)。

写真は、メイン・ロッドとサイド・ロッドで、素材は0.8mm厚の洋白板。

最初は、古典機特有の華奢なロッドを表現すべく細身にして見たが、出来あがって見ると少々細過ぎた様に思えて仕方がない。 前作の27型機2800、キットを組み立てた2500等のロッドと比べても、やはり細過ぎる。

それでも工作が遅れているので、そのまゝ進め様かとも考えたのだが、どうにも気になって仕方がないので、一回り大きめのロッドを作り直した。 写真の左のグループが最初に作ったロッド類で、右側が作り直したもの。 こうして並べて見ると、今度は太過ぎた・・・・???

5230製作記(44)

形式5230

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テンダーの工作が取り敢えず一段落になったので、エンジン側の工作に移った。

その最初の工作は、ガイド・ヨークの作成。

問題はガイ・ドヨークとスライド・バーの固定をどうするか?
メーカーの組み立てキットの様に単にスライド・バーの端と接するだけにするのは、強度の面からも好みではないので、形式27や形式2800の場合も、スライド・バーとガイド・ヨークを半田付けし、シリンダー周辺を一体化したパーツにした。
しかし、この遣り方では、クロス・ヘッドやメイン・ロッドも組み込まれてしまうことになり、メインテナンスが必要になった際、場合によっては分解しなければならないことも有り得るし、その後の再組み立てが上手く出来るか、一寸自身がない。
そこで、今回は、スライド・バーの端をガイド・ヨークに差込んで固定することにしたのだが・・・・・・。

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その為に、スライド・バーのサイズに合った0.8mm x 1.0mmの矩形の穴を4箇所開けなければならない。
先ず、0.5mm厚の洋白板の所定の位置に0.6mm径の穴を開けた後、ヤスリでシコシコと削って矩形に整形した。
次に、ガイド・ヨークの内側のR部分を1.0mm径の穴を開け、これ又丸ヤスリで所定のサイズに拡げた。 と云うのも、スライド・バーが差し込まれる矩形との境界は0.2mm程度しかないので、削り具合をピーク・ルーペで一々確認しながら進めると云うアナログ的な方法を取った。
こんな作業こそDRO化した旋盤の出番で、実は最初の2回は、旋盤のミーリング・アタッチメントを使って穴明けをした。 しかし、縦送りや横送りの可動部分のネジを締め込むことを手抜きしていたので当然と云えば当然のことで、エンド・ミルが微かにズレを起こしたりして、上手く行かなかった。

下の写真は、中断前に作ってあったフレームにシリンダーを組み込み、今回作成したガイド・ヨークの出来具合を確認したもの。
未だ、青ニスが残っているが、マズマズの出来で、ヤレヤレ

5230製作記(43)

形式5230

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漸く、テンダー工作が終了した。
細かく見ると、もう少し手を入れたい部分もあるが、余り拘ってばかりいると、只でさえ遅れに遅れているので、到底完成は覚束なくなる。

古典機では窓等に半円状の縁取りがされているのをよく見掛けるが、この5230の場合は、テンダーにも縁取りがされている。 キットではエッチングで表現している様だが、ノッペリしているのが気に入らないので、真鍮線を削って半甲線を作って半田付けをした。

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しかし、このテンダーの上部はカーブして広がっているため、半甲線の位置決めが中々出来ずに苦労した。 指で押さえればピタリと決まるのだが、それでは火傷をすることになるので半田付けが出来ない。

色々と試行錯誤をして何とか半田付けを終えたが、こうして出来上がりを見ると、もう少し太い線を使った方が良かった様だ。 テンダーの側板の厚さに合わせて0.4mm線を使ったが、縁取りを強調する意味で0.5mmか0.6mmでも良かったかも知れない。

  
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テンダー前部の掴み棒には0.5mmの洋白線を使ったが、掴み棒そのものは床板に半田付けをし、テンダーの側板には、掴み棒の支えの受け口を設けた。
組み立ての際、掴み棒のステーをその受け口に差し込んで強度を稼いでいる。

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