1060製作記(78)スライドバー – 1

スライドバー フル・スクラッチ 形式1060

1060-072この形式1060スライドバーは4本の棒で構成されており、その中心部をクロス・ヘッドが往復する構造となっており、些か複雑な作りとなっている。

と云っても、鉄模に復帰した最初の作品である形式27も同じ構造なので、その時の記憶を思い起こして、と云っても12年も前のことなので、殆ど全てが記憶の外になってしまい・・・・・(涙)

先ず、0.8mm厚の洋白板から8本の棒を切り出した上で、幅が6.4mmの1枚の板になる様に半田付け。この板の厚みを0.9mmまで削り所定の長さ(15.5mm)で切断し、前後にスロープを付けた後、半田を溶かして8本の棒に分解。

これとは別に、シリンダー側のスペーサーとして+形のパーツを作った。このパーツの名称は、浅学にして知らないが、スライドバーシリンダーに固定するためのもので、1mm厚の真鍮板を切り出し、ヤスリで形を整えた。最初は洋白を材料としたが、出来上がりの形に満足出来なかったので、真鍮で作り直した。

スライドバーを構成する4本の棒は、上下左右に1mm幅を設ける必要があることから、スライドバーの前半部分は前述の+形のパーツ、後半部分には1mm厚の端材をスペーサーとして半田付けした(写真の右側の2本)。

ここまで作業が進んだ時に、凹型に切り出したものを凹型の底辺部分でスペーサーを介して2枚貼り合わせれば、スライドバーになる筈・・・。
であれば、フライス盤を利用出来ると思い付いた。

苦労してヤスリと糸鋸でシコシコと削って何とか形にはなっていたが、このまゝ工作を進める気にならず、フライス盤を用いて作り直した(写真の左側)。
この後の作業として、切り離すことと、ピストン棒用の穴を開ける作業が残っている。問題はピストン棒用の穴を正確に所定の位置に開けられるかで、この穴開けに成功すれば、こちらのスライドバーを採用しようと思う。

1060製作記(77) シリンダー – 3

シリンダー フル・スクラッチ 形式1060

1060-071缶台と煙室の接合部分を作り直した。

前作の轍を踏まない様に中央の三つの穴は所定の半径で曲げた後、そのカーブの形を崩さない様に、0.4mm、1.0mm、1.2mm、1.4mmと錐のサイズを順次大きくして穴を開けた。

出来上がったシリンダー周りフレームにネジ止めしたのがこの写真。
こうして徐々に形になって行く作品を眺めるのも嬉しいものだと、改めて思った次第。

シリンダー周りが一段落したので、次はスライド・バーの作成に移ろうと思う。

1060製作記(76) シリンダー – 2

シリンダー フル・スクラッチ 形式1060

1060-069造り溜めていたパーツを半田付けして漸くシリンダー周りの形が出来て来た。

実は、昨夜ここまで出来た所でテーブルの上に置いて眺めていて、シリンダーその物が左右水平についておらず、そのために片方を抑えると片方が軽く浮上がって、コトコトと音がすることに気が付いた。

目視ではあるが0.3mm程の差がある様だ。
これまでの小生であれば、この程度は誤差の内とばかりに次のステップに進んでいたことだろう。今回もそうしようと一瞬思った。が、しかし、それでは小生の作品に進歩はない。

と云う訳で、今日一日を費やして調整した。その結果、ほゞ差は皆無となってOK。

そこで、次のステップである缶台と煙室の接合部分を製作した。
1060-070工作そのものは難しいものではないので、最近は罫書くこともなくフライス盤のテーブルの送りだけで切り抜いている。
これも、0.4mmの真鍮板を捨て板に半田付けをして然るべき所にボルトを表現する真鍮線を植え込むための穴を開け・・・た。

しかし、ここでお馴染みのチョンボで、真鍮線の植え込み用の穴の位置を間違えてしまい、真鍮線が邪魔になって缶台にセット出来ない。加えて、中央にある三つの1.4mmの穴を開けた後に曲げたので、カーブも綺麗に出来ていない。

と云う訳で、次はこの部分の作り直し。

1060製作記(75) シリンダー – 1

シリンダー フル・スクラッチ 形式1060

1060-067シリンダー周りの工作に入った。

先ず、缶台の部分だが、2mm厚の真鍮板を4枚凸型に切削し半田付けで貼り合せようと考えたが、結局、無垢の端材から削り出した。

問題は、煙室下部との接合面のカーブをどの様に削るかだが、材料を垂直にバイスに咥えて、自作のフライカッターを用いて少しずつ慎重に削った。

1060-068続いて、蒸気室

これは、1mm、1.4mm、1mm厚の板の貼り合せで表現することにした。

形状そのものは矩形なので、材料の板を1mm厚の捨て板に半田付けをして、フライス盤の送りだけで寸法決めをした。
フライス盤のDRO用のノギスを取り換えたので、以前の様に寸法合わせでイライラとすることはなくなった。工作の精度は別として、精神衛生上は非常に好ましい結果だった。

写真の左側は、参考にした珊瑚形式900のキットに付属していたもので、右側が小生の作。蒸気室から飛び出している真鍮線は、位置決めのためのもの。

1060製作記(74) 先・従台車 – 7

フル・スクラッチ 先・従台車 形式1060

従台車のフレームに打ったピンの位置がズレているのをどの様に修正するか?

本来であればフレームを作り直さなければならないが、今回は(も)、小生得意の現物合わせ、つまり、梁の脚の位置をズラせて半田付けをし直すことにした。

小さなパーツの半田付けをし直すのは、他に熱が回ってバラバラになって、苦労することが多いのだが、今回は意外にも一発でOK。

車輪を嵌め込んで少し調整を加えただけで、軽く回転する様になったので、先に作ってあった動輪をセットしたフレームに先・従台車を然るべき個所に置いて様子を見てみたのが、この写真。

1060-066自画自賛ではないが、何となく雰囲気が出て来た様な・・・・・。

次の工作は、シリンダー及びその周辺に掛かろうと思う。

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