1060製作記(98) キャブ – 2

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

前部妻板側板に裏板を半田付けした。

目視の限りではソコソコの出来だと思っていたが、こうして写真に撮ると色々と粗が見えて来て、出来映えはもう一つ。

と云って、作り直す気持ちはないので、このまま工作を進めることにした。

続いて、キャブの後半部分の床板を切り抜いた。
将来、サウンド化することも考えられるので、スピーカー用の穴を開けておくべきか考えたが、一旦出来上がってしまったら、改造してまでサウンド化することは、先ずないだろう。
又、仮にサウンド化するにしても積載するスピーカーの大きさも決まっていないので、ここで穴開けをしても無駄になると考え、穴開けはしないことにした。

1060製作記(97) キャブ – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

前回の更新から随分と時間が開いてしまったが・・・。
11月13日のKKCの会合の後、気が抜けてしまったことは確かだが、全く工作をしていなかったわけではなく、少しづつ作り溜めていた。

キャブ周りは、リベットを少しでも綺麗に打ち出すために、0.2mm厚の燐青銅板を使っていることは、既に述べた通りで、窓枠等を表現するために0.2mm厚の真鍮板を補強を兼ねて裏打ちすることにしている。

で、作り溜めていたのは、その裏打ち板。
先ず、上段は側板のパーツで、左側はリベットを打出した表側の板。その右の2つが窓枠となる裏打ち板で、中断の左側は、その裏打ち板を仮止めした状態。
中断の右側は後部妻板で、これは裏打ち板も半田付けしてしまっている。
下段の左側は、前部妻板の表側になる板で、右側は裏打ち板。

所で、形式1060のスクラッチにあたって、新たに増設したFM80E(A)を色々な場面で使っており、今ではなくてはならないものとなっているのだが、後付けをした簡易DROの信頼性にもう一つ自信がない。デジタル・ノギスの取り付け方法に原因があるので、FM80E(A)のXYテーブルを分解してデジタル・ノギスを剛性高く取り付ければ九分九厘解決する筈だが、分解したテーブルを精度よく組み立て直す自信がない。

と云う訳で、信頼性に疑問を抱えたまゝここまで来たのだが、折角のチャンスなので、KKCの会合で、この点について先輩諸氏に質問してみた。
当然、デジタル・ノギスの取り付け方法についてのご意見が多かったが、そんな中、mm以上の動きはDROの数字を見るが、mm未満についてはハンドルの目盛りを見ていると仰る方がいた。

折角DRO化しているのに、これでは余り面白くないとその場では思ったが、帰宅後この方法を試して見ると・・・・・。最初の内こそ、使い方の要領が悪くて戸惑いもあったが、慣れて来るに連れて簡単だが実践的で非常に有用であることが解った。
この方法の良い点は、mm未満の単位になるとハンドルの目盛りを見てワークを送っているので、送り過ぎの失敗が皆無になったことで、今では専らこの方法によっている。

1060製作記(96) 妻板(後) – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-092先日、小生が属している鉄模会であるKKCの会合があり、仕掛中の1060を見て頂く機会があった。
色々と失敗をし試行錯誤を重ねている作品だけに、余り自信はなかったが、諸先輩から、お世辞半分にしても、思いの外、良い評価を頂き嬉しく思った次第。

しかし、TMS誌で何回となく作品を発表されているTKD氏のご指摘が強く印象に残っている。つまり、リベットの大きさについて、少し大き過ぎるのではないかと云うことであり、その理由が塗装をするとその被膜分だけ大きくなるので、その点も考慮する必要があるとのことだった。
恥ずかしながら、小生は、これまで一度も塗装の被膜の厚みのことまで、考えたことはなかった。所が、氏はそこまで考慮されていることを知って、流石にTMSコンペの入選、特選の常連さんは違うと強く思った。

妻板(前)側板に続いて妻板(後)の工作をした。
リベットのサイズについては、TKD氏のご指摘はあったものゝ、ここでサイズを変える、妻板(前)側板とのバランスを崩すことになるので、これまでと大きさは揃えた。

素材はこれまでと同じ0.2mm厚の燐青銅板。
窓抜きの際、エンドミルの送りを間違えて切削し過ぎた所がある。妻板(前)側板と同じ様に作り直すことも考えたが、ここは窓枠を嵌め込むので、何とか誤魔化せるだろうと思い、そのまゝ工作を進めた。

尚、妻板の上部(窓の上)は、実機の写真を見ると鉄板が貼り合わせられていて良く目立っている。当初は何もする積りはなかったが、写真を見る度に気になったので、実機と同じ様に、段を目立たせるために2枚貼り合せにした。

写真では、目立たないので、徒労に終わったかも・・・・・。

1060製作記(95) 側板 – 3

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-091前回作り直した左側の側板も結局気に入らず、型抜きを終わった予備の側板を使って2度目の作り直し作業をした。これで右側を作り直すことは出来なくなったが、仕方がない。

作業は、先ず斜めに走っているリベットを打出すことから始めた。前2作は、工作の最後や後半に行った斜めのリベット打ちが失敗したため、それまでのリベット打ち作業を無駄にしてしまったことの反省によるもの。

で、結論から云うと、今回も見事に失敗してしまった。
つまり、材料の固定が甘かったのだろうか、材料を送りながらリベットを一つ一つ打っている内に、徐々に罫書き線からズレてしまった。波打つよりはまだ良いかとそのまゝ進めたが、そのズレが結構大きくなってしまい。
これではイカン!!!

材料をリベット打出し器から外して暫く眺めていたが、駄目で元々と打出したリベットを平らに叩き戻して、改めて打ち出すことにした。
すると、光の具合によっては微かに前のリベットの痕跡が見えるが、パッと見には分からない程度に均せたので、慎重にリベット打ち作業を行った。

そして、写真の出来となった次第。
良くよく見ればあちらこちらにズレもあるが、これ以上は、小生の技量では無理と云うもの。ここで手を打つことにした次第。

 

 

1060製作記(94) 側板 – 2

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-090結局、側板の左側だけを作り直した。

普段は、パーツを作る際には必要個数に加えて1~2個を余分に作って失敗に備えることにしているが、この側板については左右の2枚しか、型抜きをしていなかった。
こんなことになるなら、1枚だけでも余分に抜いておくんだったと思っても、後の祭り
気を取り直して、改めて側板を型抜きをすることにした。
作り直すのは左側の1枚だけの積りだが、2枚重ねにすれば、手間は変わらないので、同じ轍は踏むまいと2枚重ねにして型抜きをした。問題の左側の側板の作り直しに失敗すれば、その予備板を使えば良いし、上手く行けば、右側も作り直しをしようと云う魂胆だった。

そして、問題のリベット打ち作業に入ったが、この段階で、前回の工作に誤りがあることを発見した。具体的には、リベット間隔を間違えた部分が1か所ある。しかし、リベットのラインが曲がっていることに比べて遥かに目立ち難い。と云う訳で、先ず、左側の側板の作り直しに注力することにして、右側の側板は左側の結果で考えれば良いと考えた。

写真の上が、作り直した側板で、下は前回の作品。
斜めに打たれているリベットのラインだが、多少良くはなっているが、それでもやはり波打っている(涙)

 

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