※ カテゴリー別アーカイブ:形式1060 ※
2016/07/28
シリンダー フル・スクラッチ 形式1060
作り忘れていたドレンコックを作った。
しかし、手持ちの資料写真では暗い影に入っていて潰れてしまっているので形状がハッキリとしない。だからと云って省いてしまうのは、模型にすると案外目立つ部分なので、それらしくでっち上げることにした。
で、実際の工作に当たって、問題となったのは支柱の太さ。
ハッキリとは写っていない写真を眺める限り、意外と細い様に感じたので支柱の直径を0.6mmにして図面を描いた。そして工作に掛かった訳だが、その支柱に通すバー用のスリット若しくは穴を開ける技量がないのに気が付いた。
それでも、何とか出来ないかと色々と試して見たが、1本は出来ても4本も同形で揃えるのは到底出来そうもない。
そこで、支柱の太さを0.8mmにすることにした。過去の作品の形式27や2800でも同じ様に0.8mmを採用しているので、結果的に今回もそれに倣うことになった。
こうして写真に撮って見ると、やはり少々太過ぎる様な気がするが、まぁ、腕がないので仕方がない。
作り方は、外径0.8mm内径0.4mmのパイプの上部を糸鋸で慎重に4mm程切れ込みを入れ、そこに別に作っておいたバーを挟み、半田で固定した。
バーは0.4mm厚の洋白を0.6mm厚の真鍮板のコバ部分に半田付けした後、真鍮板の厚みに合わせて糸鋸、ヤスリで整形した。こうすることによって、0.4mm x 0.6mmの薄板が切り出せる訳で、色々と応用が利く方法だと思う。
2016/07/19
スライドバー フル・スクラッチ 形式1060
クロス・ヘッドを作ったので、シリンダー、ガイド・ヨーク等を仮組してみた。
クロス・ヘッドは本来であれば4本の棒に囲まれた内側を滑るので、+字形をしている筈で、当初はその様な設計をしていた。
で、実際に製作を始めた所、これが意外と厳しい作業。CADで図面を描いている時は、その実際の大きさを実感出来なくて、寧ろ自分自身が必要以上に小さくなりどんなパーツでも出来る様な勘違いに陥ってしまい、実際の作業でその小ささに驚くことが多く、このクロス・ヘッドはその典型例。
良くよく考えてみると、+字形でなくても、ピストン棒やメインロッドがあるのでクロス・ヘッドの横の動きは抑えられ、スライド・バーから外れることはない筈。とすれば敢えて難しい工作をしなくても良いのでは・・・。
そこで設計を変更して、凹型でクロス・ヘッドを表現することにした。
先ず、1mm厚の洋白板を、例によって捨て板に半田付けをした上でフライス盤で切り抜く作業を行った。しかし、これは見事に失敗!!
つまり、パーツが小さいので捨て板との接着面が小さい。そのため、エンドミルの回転する力に負けて材料が捨て板から剥がれてしまった。そこで、2度目は完全に切り抜かず、0.2mm程残した状態でフライス作業を終え、エンドミルの切削痕をガイドに糸鋸とヤスリで整形した。
これは大成功で、ハイト・ゲージを使って縦横に何本も輻輳する線を罫書いて、混乱して間違えるよりも、ずっと簡単で正確に切削が出来るので、これから出番が増えるだろう。
クロス・ヘッドが出来た所で、夫々の動きを確認するために上記の通り仮組をして、転がしてみた。
すると、引っ掛かることもなく、スムーズな動きで、一安心。
ピストン棒を取り付け、スライドバー等を半田付けしても、スムーズな動きであれば良いが・・・。
2016/07/16
スライドバー フル・スクラッチ 形式1060
ピストン棒用の穴開けは、ドリルを0.4mmから順次径を大きくして、ピンバイスで少しづつ慎重に行った。
ボール盤やフライス盤を使って穴開けをすると、作業自体は簡単に終わってしまうのだが、細かい調整が出来ない。この点、ピンバイスを使用すると、綺麗な穴を開けることは難しいが、多少の位置ズレなら何とか修正出来る。事実、今回の作業でも、僅かにズレていた位置を、ズレている反対側をヤスリで削って中心を修正した上で、1.2mmまで広げ、最終的にはリーマーで整形した。
と云う訳で、この形式1060のスライドバーは、フライス盤で切り抜いた方を採用することにした。
スライドバーが出来た所で、ガイドヨークを作った。
材料は0.4mm厚の洋白板で、外形とメイン・ロッド用の縦穴をフライス盤で切削し、スライドバー用の凹んだ欠き込みは糸鋸とヤスリで行った。この高さ0.6mmの凹みを削るのに、ヤスリを細く薄くグラインダーで削ったものを使用し、ピーク・ルーペで確認しつつやったが、出来はもう一つ。
作り直しも考えたが、目視の限りでは余り目立つ程でもないので、取り敢えずこのまゝ先に進んで、クロス・ヘッドの作成に掛かろうと思う。
2016/07/10
スライドバー フル・スクラッチ 形式1060
この形式1060のスライドバーは4本の棒で構成されており、その中心部をクロス・ヘッドが往復する構造となっており、些か複雑な作りとなっている。
と云っても、鉄模に復帰した最初の作品である形式27も同じ構造なので、その時の記憶を思い起こして、と云っても12年も前のことなので、殆ど全てが記憶の外になってしまい・・・・・(涙)
先ず、0.8mm厚の洋白板から8本の棒を切り出した上で、幅が6.4mmの1枚の板になる様に半田付け。この板の厚みを0.9mmまで削り所定の長さ(15.5mm)で切断し、前後にスロープを付けた後、半田を溶かして8本の棒に分解。
これとは別に、シリンダー側のスペーサーとして+形のパーツを作った。このパーツの名称は、浅学にして知らないが、スライドバーをシリンダーに固定するためのもので、1mm厚の真鍮板を切り出し、ヤスリで形を整えた。最初は洋白を材料としたが、出来上がりの形に満足出来なかったので、真鍮で作り直した。
スライドバーを構成する4本の棒は、上下左右に1mm幅を設ける必要があることから、スライドバーの前半部分は前述の+形のパーツ、後半部分には1mm厚の端材をスペーサーとして半田付けした(写真の右側の2本)。
ここまで作業が進んだ時に、凹型に切り出したものを凹型の底辺部分でスペーサーを介して2枚貼り合わせれば、スライドバーになる筈・・・。
であれば、フライス盤を利用出来ると思い付いた。
苦労してヤスリと糸鋸でシコシコと削って何とか形にはなっていたが、このまゝ工作を進める気にならず、フライス盤を用いて作り直した(写真の左側)。
この後の作業として、切り離すことと、ピストン棒用の穴を開ける作業が残っている。問題はピストン棒用の穴を正確に所定の位置に開けられるかで、この穴開けに成功すれば、こちらのスライドバーを採用しようと思う。
2016/06/29
シリンダー フル・スクラッチ 形式1060
缶台と煙室の接合部分を作り直した。
前作の轍を踏まない様に中央の三つの穴は所定の半径で曲げた後、そのカーブの形を崩さない様に、0.4mm、1.0mm、1.2mm、1.4mmと錐のサイズを順次大きくして穴を開けた。
出来上がったシリンダー周りをフレームにネジ止めしたのがこの写真。
こうして徐々に形になって行く作品を眺めるのも嬉しいものだと、改めて思った次第。
シリンダー周りが一段落したので、次はスライド・バーの作成に移ろうと思う。
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