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1060製作記(159) エアタンクー(3)

フル・スクラッチ ブレーキ配管関係 形式1060

欠き取りのための冶具をどの様に作れば良いか、イメージが浮かんで来ない。

だからと云って、イメージが浮かんで来るまで待っていると、工作が進まないし、その内、工作机の上に放置したまゝになるのが目に見えている。そんな事態にならないためにも、兎に角、工作に取り掛かることにした。

円筒形のエア・タンクを作る場合、真鍮棒から削り出して端面を仕上げるのが普通だと思うが、4個の端面を同じ様に仕上げる自信がない。
そこで、手許にある外径7mm・内径6mmのパイプを外径6.5mmに削ってエア・タンクの外側にすることにした。こうするとパイプの厚みが0.25mmとなって丁度良い。そして、0.4mm厚の真鍮板から切り抜き整形した外径6mmの蓋の位置決めのために、外径6mm・内径5mmのパイプを挿入することにした。

こうして切り出した、パーツを組み合わせてエア・タンクを作る訳だが、1個目は半田付けも上手く行き無事完了。所が2個目は、蓋が上手く嵌らず、色々とやっている内に蓋が固く嵌り込んでしまって二進も三進も行かなくなってしまった。

そうして、2度目の挑戦。
今度も外側は1度目と同じ、外径7mmのパイプから削り出しとし、外径6mmの真鍮棒の両端を丸く整形して挿入することにした。

1060製作記(158) エアタンクー(2)

フル・スクラッチ ブレーキ配管関係 形式1060

エアタンクの形状そのものは円筒形なので、その限りでは難しい作業ではないので、高を括っていた。
所が、実際には台座用や車輪との干渉を防ぐための欠き取りを施さなければならず、そのための冶具をどの様なものにすれば良いのか、イメージが浮かんで来ない。

そこで、気分を替えるためにブレーキ関係の配管の具合をDSMで描いてみることにした。浅学にして、ブレーキ関係のパイプがどの様に張り巡らされているのか確かな知識がなかったので、この際、勉強しておくのも悪くはないと考えた。

所が、キャブの床下に設置されている分配器の周辺は、資料の写真が暗く潰れていることもあって、ゴチャゴチャしているのは判るが、何がどうなっているかサッパリ。
適当に誤魔化すしかないか・・・?と思いつゝ手持ちの少ない資料を漁っている時、『日本型蒸気機関車の製作』に『自動ブレーキ装置』のイラストを見付けた。このイラストによると分配器から、もっと多くのパイプがキャブ内ブレーキ装置に繋がっているが、そこまでは到底再現出来そうにもないので、主なパイプだけに絞ることにした。
それでも、適当に誤魔化すよりはズット良いだろう。

1060製作記(157) エアタンクー(1)

フル・スクラッチ ブレーキ配管関係 形式1060

スライド・バーの修正は一段落したので、ブレーキの配管関係に取り掛かることにした。

先ず初めにエアタンク
この形式1060エアタンクは、車体後部の床下に、従台車を挟む様な形で吊り下げられている。
上図は、この状態を下から見上げたものだが、従輪との間に余裕がなく、カーブで干渉することが明らか。

そこで、エアタンクの後部を欠き取って、逃げを作ることにしていたのだが、いざ手を付けようとした所、工作の段取りが全然イメージ出来ない。
どうしようか・・・・・?
頭を悩ませている内、
1)後部から眺めた場合、その欠き取りが目に入ってしまう上、
2)一応600mmのカーブを想定して欠き取り量を決めた筈だが、工作精度の悪さを考えると、この量では不充分かも知れない。
などと余計な心配が湧いて来た。

であれば、従台車に同調して首を振らせるか・・・・・?
となると、ブレーキ管との接続をどうするか・・・・・?
場合によっては、フレームに手を付ける必要が出て来るかも知れないし・・・・。
ウ~~ン!!

1060製作記(156) スライドバー(2)

スライドバー フル・スクラッチ 形式1060

久し振りにフライス盤の前に座って冶具を作成した。

作業そのものは、極めて簡単でどうこう云うものではないが、やはり段取りが悪い。たった半年ほど触っていなかっただけで、こんなにも勘が鈍るのかと、我ながら呆れてしまう程。

そして、出来上がった冶具をスライドバーの切れ目に挿入しようとしたが、すんなりと入ってくれない。やはり、工作を進める過程で知らず知らずの内に歪めていたのだろう。

何とか慎重に歪を正して、冶具を挿入したのだが、スライドバーの中央付近で引っ掛かって、それ以上奥には進まない。
もう少し調整を加えて、冶具を根元まで挿入出来る様にしなければ・・・・。

1060製作記(155) スライドバー(1)

スライドバー フル・スクラッチ 形式1060 道具・冶具等

スプラッシャー砂巻き管を半田付けしている際には、気が付かなかったのだが、色々と工作を進めている内に、スライドバーの半田が緩んだのか、変な力が加わったのか、平行が崩れてしまっていることに気が付いた。

この様な事故を防ぐためにも、工作の対象物には余分な物は付けずに、この場合はシリンダー・ブロックだが、取り外して工作を進めるべきだった。
頭では解っているのだが、どうも無精者の性で、この時も手間を惜しみシリンダー・ブロックを取り付けたまゝの状態で、出来るだけシリンダー・ブロックには余計な力が掛からない様に注意をしていた筈だが、見事に歪めてしまっていた。

この他にも、フレーム火室の間に隙間が出来ていたり・・・・。

こうして色々と気に入らない点が出て来てしまっては、工作を進める気にならず、1日経ち、1週間経ち、1ヶ月経ちしている内に間隔は徐々に広くなり、そうなっては、益々半田ごてに手を伸ばす気にもならず、悪循環に陥っていた。

そして、新年の挨拶に湘南鉄道模型クラブの運転会にS氏を訪ね元気なご様子を拝見し、このまゝではイカン。何とかしなくては
と思いはしたが、中々重い腰は上がらず・・・・・・。

 

工作の再開に当たって、工作感を取り戻すためのリハビリに、先ず、スライドバーの平行度を矯正するための冶具を作ることにした。

そのために、約半年ぶりに3D CADのDSMで図面を描いてみた。

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