※ カテゴリー別アーカイブ:フル・スクラッチ ※

1060製作記(96) 妻板(後) – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-092先日、小生が属している鉄模会であるKKCの会合があり、仕掛中の1060を見て頂く機会があった。
色々と失敗をし試行錯誤を重ねている作品だけに、余り自信はなかったが、諸先輩から、お世辞半分にしても、思いの外、良い評価を頂き嬉しく思った次第。

しかし、TMS誌で何回となく作品を発表されているTKD氏のご指摘が強く印象に残っている。つまり、リベットの大きさについて、少し大き過ぎるのではないかと云うことであり、その理由が塗装をするとその被膜分だけ大きくなるので、その点も考慮する必要があるとのことだった。
恥ずかしながら、小生は、これまで一度も塗装の被膜の厚みのことまで、考えたことはなかった。所が、氏はそこまで考慮されていることを知って、流石にTMSコンペの入選、特選の常連さんは違うと強く思った。

妻板(前)側板に続いて妻板(後)の工作をした。
リベットのサイズについては、TKD氏のご指摘はあったものゝ、ここでサイズを変える、妻板(前)側板とのバランスを崩すことになるので、これまでと大きさは揃えた。

素材はこれまでと同じ0.2mm厚の燐青銅板。
窓抜きの際、エンドミルの送りを間違えて切削し過ぎた所がある。妻板(前)側板と同じ様に作り直すことも考えたが、ここは窓枠を嵌め込むので、何とか誤魔化せるだろうと思い、そのまゝ工作を進めた。

尚、妻板の上部(窓の上)は、実機の写真を見ると鉄板が貼り合わせられていて良く目立っている。当初は何もする積りはなかったが、写真を見る度に気になったので、実機と同じ様に、段を目立たせるために2枚貼り合せにした。

写真では、目立たないので、徒労に終わったかも・・・・・。

1060製作記(95) 側板 – 3

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-091前回作り直した左側の側板も結局気に入らず、型抜きを終わった予備の側板を使って2度目の作り直し作業をした。これで右側を作り直すことは出来なくなったが、仕方がない。

作業は、先ず斜めに走っているリベットを打出すことから始めた。前2作は、工作の最後や後半に行った斜めのリベット打ちが失敗したため、それまでのリベット打ち作業を無駄にしてしまったことの反省によるもの。

で、結論から云うと、今回も見事に失敗してしまった。
つまり、材料の固定が甘かったのだろうか、材料を送りながらリベットを一つ一つ打っている内に、徐々に罫書き線からズレてしまった。波打つよりはまだ良いかとそのまゝ進めたが、そのズレが結構大きくなってしまい。
これではイカン!!!

材料をリベット打出し器から外して暫く眺めていたが、駄目で元々と打出したリベットを平らに叩き戻して、改めて打ち出すことにした。
すると、光の具合によっては微かに前のリベットの痕跡が見えるが、パッと見には分からない程度に均せたので、慎重にリベット打ち作業を行った。

そして、写真の出来となった次第。
良くよく見ればあちらこちらにズレもあるが、これ以上は、小生の技量では無理と云うもの。ここで手を打つことにした次第。

 

 

1060製作記(94) 側板 – 2

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-090結局、側板の左側だけを作り直した。

普段は、パーツを作る際には必要個数に加えて1~2個を余分に作って失敗に備えることにしているが、この側板については左右の2枚しか、型抜きをしていなかった。
こんなことになるなら、1枚だけでも余分に抜いておくんだったと思っても、後の祭り
気を取り直して、改めて側板を型抜きをすることにした。
作り直すのは左側の1枚だけの積りだが、2枚重ねにすれば、手間は変わらないので、同じ轍は踏むまいと2枚重ねにして型抜きをした。問題の左側の側板の作り直しに失敗すれば、その予備板を使えば良いし、上手く行けば、右側も作り直しをしようと云う魂胆だった。

そして、問題のリベット打ち作業に入ったが、この段階で、前回の工作に誤りがあることを発見した。具体的には、リベット間隔を間違えた部分が1か所ある。しかし、リベットのラインが曲がっていることに比べて遥かに目立ち難い。と云う訳で、先ず、左側の側板の作り直しに注力することにして、右側の側板は左側の結果で考えれば良いと考えた。

写真の上が、作り直した側板で、下は前回の作品。
斜めに打たれているリベットのラインだが、多少良くはなっているが、それでもやはり波打っている(涙)

 

1060製作記(93) 側板 – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-089側板の作成に移った。

妻板と同様、0.2mmの燐青銅板を捨て板に半田付けした上で、フライス盤で切削することにした。

切削方法だが、当初は、左右対称形なので、以前YUKIさんから教えて頂いたトンボでやろうと考えた。
この場合、40mm X 110mmの板を固定する必要がある。所が、生憎、小生が保有しているバイスでは、板が大き過ぎて安定して固定することが出来ない。そこで、燐青銅板を重ねて捨て板に半田付けをした上で、左右の側板を同時に切削することにした。

写真の側板は、実は、2作目のもので、最初のものは、材料の固定が甘かったと見えて、切削の途中で、エンドミルの力に負けて材料が動いてしまって、残念ながら失敗。止むを得ず切削し直したもの。

そして、リベットの打出しに掛かった訳だが、妻板の場合と同じ様に30倍のルーペを用いて、慎重の上にも慎重に位置決めをした。そのために、左右の側板のリベットを全て打つのに、1日半も要してしまった。と云っても、年金生活者の身なので、時間が掛かることは特に問題ではない。しかし、緊張する作業を集中力を切らさずに行ったので、些か疲れてしまった。

しかも、最後に打った水槽の接合線が見事に波打ってしまって・・・・(涙)
特に、写真の左側のラインが細かく波打っている。目立つ部分である上、その原因も解っているので、作り直しをしたいが・・・・・、何となく、億劫。

1060製作記(92) 妻板(前) – 2

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-088妻板ばかり沢山作っても工作が滞るだけなので、良い加減の所で手を打たなければと思いつつ、3作目を眺めていたが、どうにも気に入らない。

幸い、365連休の身には時間だけはある。と云っても、釣りにもかなりの時間を取られるので、結構限られているのだが・・・・。

と云う訳で、良くても悪くてもこれが最後と第4作目の工作に入った。

これまでと同じ様に、先ず、窓やドア、ボイラー用の円状の欠き取りを行ったが、4作目ともなると手慣れたもので、手早く済ませることが出来た。と云っても、1.5mmのエンドミルを使うべき所、1.0mmのエンドミルを使って窓抜きをしたので、実質的に窓抜きは2度行ったことになるが・・・。

その後、リベット用の案内線を罫書き、リベット打出し器を用いてリベットを打出した。その際の打出し器のピンと罫書き線の位置合わせは、前回までは目視で行っていた。そのために位置合わせがキッチリと出来ていなかったが、この辺は小生のいい加減な性格のなせる業で、まぁこんな物だろうと工作を進めた結果、交点などにズレが生じてしまった。

そこで、今回はルーペを用いて慎重に位置合わせを行った。時間は多少掛かったが、今回は上手く出来たと思う。急がば回れとは正にこのことで、これからの工作に活かしたいと思う。

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