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1060製作記(99) 屋根 – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

いよいよ苦手な屋根ボイラーの丸め作業に入った。
屋根にしろボイラーにしろ、曲げが入ると、どうしても思った寸法通りにし上げることが出来ない。
加えて、真円に仕上げることも、これまた難しい。

と云うのが苦手にしている理由だが、SLをスクラッチしようとするには避けて通れないので、意を決して・・・・・。

先ず、屋根だが、屋根の幅をどう決めるか・・・。
幾ら正確に計算し、材料を正確に切り出した所で曲げが入る以上誤差が出ることは解り切っている。そこで、得意とする現物合わせ手法を取ることにした。

この時、役に立ったのが妻板の失敗作で、端材を入れておく箱には、何と3枚も入っていた。これらの妻板は何れも、窓抜きが上手く行かなかったり、ボイラー用の穴の中心が狂ったりしたのが原因でボツになっていたもの。しかし、外形は問題なく仕上がっており、今回はその外形を使うので好都合と云う訳。

1)先ず、屋根の材料となる真鍮板と同じ0.4mm厚、長さ80mmの帯板を用意し、
2)この帯板を、妻板の外周に沿って、横・屋根のカーブ・横と半田付け、
3)妻板の下辺から測って屋根の端の高さに罫書き線を引き、
4)帯板の端から罫書き線までの長さを測り、
5)帯板の長さ80mmから差し引けば、求める屋根板の幅になる。

で、左の写真は、帯板を妻板の外周に沿って半田付けしようとしている所だが、これが上手く行かない。

帯板は、スプレー缶などを利用して予め丸みを付け、妻板の中心部分から端に向かって半田付けをしたが、肩の部分がどうしても膨らんでしまう。

そこで、帯板を焼き戻して再度トライ。結果、少しは良くなったが、もう一つ。
仮にこの部分が上手く行き、幅の寸法が取れたとしても、10mm幅の帯板でこれだけ苦労しているのに、これよりも何倍も長くなる屋根板を相手に上手く曲げられるだろうか?
何か別の方法を考えるべきか? 年越しの宿題が出来てしまった。