※ 月別アーカイブ:2月2016 ※

1060製作記(57)イコライザー – 1

イコライザー フル・スクラッチ 形式1060

今手掛けている形式1060は、軸が4-4-4の珍しい配列になっており、イコライジングをどうするか悩む所で、以前、銕騎さんからもこの点についてご質問を頂いた記憶がある。

と云っても良いアイデア等ある訳もなく、結局、動輪で2点、先台車従台車で1点支持の3点支持を考えていた。

所が、前回のブログを掲載した夜のこと。
床に入ってから、何となくロンビック・イコライザーに出来ないかウツラウツラしながら考えるともなく考えていた。いつもなら、翌朝目が覚めると同時に綺麗さっぱり忘れ去ってしまうのが常だったが、ロンビック化については、何故か頭の片隅から離れない。

イコライザーー改そこで、ロンビック化が問題の解決策と云えないかも知れないが、兎に角、DSMで図面を描いてみた。

問題は、前後のイコライザーをどの様に掛けるかになる。
ロンビックは前作の形式5230炭水車で採用したが、この場合はスペースが充分あるので、前後左右にイコライザーを掛けることが出来た。しかし、2軸の動力車になると1軸にはギアを組み込まなければならないので、前後のどちらかは掛けられないことになる。

そこで考えたのが図の様なロンビック・イコライザーで、左右のイコライザーの軸箱に接する部分にピンを植え込み、そのピンを介してイコライザーを掛けると云うもの。
こうすれば、ギアを組み込む側の車軸の上下の動きは、その反対側の車軸にキチンと伝わる筈・・・・・?

と云う訳で、ロンビック化を試してみることにした。
上手く機能するかどうかは、やって見なければ判らないし、やらなければ技術の向上も見込めないだろう。

しかし、弁装置の可動化と云い、ロンビック化と云い、当初の見込みとは反対に、難しい方・難しい方にズブズブと嵌り込んでしまっている????

1060製作記(56)車輪の改軌 – 3

フル・スクラッチ 形式1060 改軌

冶具を作った効果は絶大で、何の苦労もなく予備を含めて5つの偏心輪に位相合わせのためのガイド穴を開けることが出来た。文字通り急がば回れと云うことか・・・・。

そして、偏心輪を車軸に通して組み立てようとした所、何故か上手く行かない。良く良くチェックして見ると、穴を開ける位置が間違っている(大汗)
車軸の中心から等距離に穴を開けなければならないのに、何をどう間違えたのか、偏心輪の中心を基準にしていた。そこで、再度、穴を替え直した次第。
間違えて開けた穴の位置と、正しい穴の位置が少しでも被っていると、やり直しは出来ず、偏心輪から作り直さなければならなかった所だが、幸いにも被っていなかったので事なきを得ることが出来たと云う訳で、ここでも冶具を作っていて助かった。

と云う訳で、ガイド穴に0.4mmの真鍮線を通して2枚の偏心輪を連結した上で、半田付で固定して2組が出来上がった。

偏心輪が完了したので、次に動輪の車軸を作る作業に入った。
車軸は径3mmのSKロッドを材料に、4本作った。必要数は2本なので、4本も作る必要はないのだが、どんなに慎重に作業を進めても、所定の寸法にきちっと仕上げる自信がない。そこで、4本の内、出来の良いもの2本を使う魂胆。

車軸の作成過程は、
1)SKロッドを16mmに切断。
2)両端から2.4mmを径2.45mmに切削。
3)2)の部分を1度弱の角度でテーパー加工。
と、たったの3行程しかないが、精度良く作ろうとすると結構時間が掛かるし、中々上手く行かない。

1060-050今回も、2)でつまづいてしまった(汗)

固くて動輪に上手く挿入出来ないので、ホンの僅かづつ削った筈なのに、結局、削り過ぎてユルユル
LOCTITE243で固定して誤魔化した。

次の工作は・・・・・。
小生は、動輪押さえ板を使うのが好きではない。従って、この形式1060動輪を上から落とし込み、イコライザーで抜けるのを防ぐ方法を採用している。
この後、弁装置を組み込んで最終チェックをする積りだが、このまゝでは、動輪が容易に抜けてしまって、扱い難いので、次は、イコライザーの工作に掛かる積り。

1060製作記(55) 弁装置 – 27

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

動輪を手で回して弁装置の動きを上から下から観察すると、リンクフレームと干渉している部分が見付かった。そこで、フレームのその部分を少しやすりで拡げた所、意外にもスムーズに動く様になった。

この点はラッキーだったが、原因を探すのに色々といじくっていると、リンクの関節の半田が外れて・・・・。
組み上げる過程で関節に回らない様に半田付けをするにも気を使うのに、一旦組み上がった状態で、その一部だけを半田付けし直すのは大変。動かない原因を探るよりも、修復作業に時間を取られる結果になってしまった。

弁装置の動きが確認出来た所で、次は動輪の組み立て。
手順としては、先ず、偏心輪動輪の車軸に組み込み、その後車輪を取り付けることになる。

偏心輪は、前進偏心棒後進偏心棒用にそれぞれ1枚づつ、それが左右に1組づつある。
今回は、その偏心輪の位相合わせのための位置決めの穴を省いた。左右の位相がずれても全く問題はないので、そうしたのだが、前進偏心棒後進偏心棒用偏心輪は180度ズレていなければ、動きに支障が出ることに気が付いた。

と云う訳で、偏心輪に位相合わせのガイド穴を設けることにした。
これまでの作り方では、適当に二枚の偏心輪を固定して半田付けしてしまい、後になって辻褄を合わせることになるのが落ちだった。しかし、フライス盤を導入したのを機に、出来るだけその轍は踏まない様に冶具を作ることにした。

1060-049写真がその冶具で、端材の丸棒に偏心輪の外径と同じ5mmの穴を開け、その底部の0.8mmオフセットした位置に3mmの穴を開け、不用になった車軸を短く切断して固定した。

この冶具に偏心輪を固定して、所定の場所に穴を開ければ出来上がりと云う訳だが・・・。

1060製作記(54) 弁装置 – 26

フル・スクラッチ 弁装置 形式1060

1060-048フレームに弁装置を組み込んで見た。

逆転装置等まだ固定していないものもあるし、弁装置の位相合わせもしていないので、飽くまでも仮組だが、何とか所定の位置に納めることが出来てヤレヤレ。

この状態で動輪を手回しして見ると、やはりと云うか当然と云うか、スムーズな動きには程遠い状態(大汗)

今更ながらに、弁装置を見事に可動化させておられるrailtruckさんS氏の腕の確かさに、只々脱帽する次第。

1060製作記(53)フレーム – 12

フル・スクラッチ フレーム 形式1060

1060-047弁装置の組み立てが何とか出来ることが解った所で、思い通りの動きをするかどうか確認する必要がある。

そのためには、弁装置フレームに取り付けてテストする以外にない。しかし、フレームは未だ洋白板を切り抜いただけ。

と云う訳で、フレームの組み立てに入ることにしたが、そのために不可欠なスペーサーに気になる部分があったので、先ず、スペーサーを作り直した(写真は、作り直したスペーサーを嵌めこんだ状態)。

その上で、フレームの幅を決める梁板を1.2mm厚の真鍮板で作った。従来は、真鍮板に罫書いた線に沿って糸鋸で切り出した後、ヤスリで所定の幅に仕上げる方法でやっていたが、今回は捨て板に材料となる真鍮板を半田付けした上で、フライス盤を使って切削する方法によった。
こうすることによって、罫書く必要はなくなるし、工作精度の向上にも繋がる筈・・・・・(?)

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