※ 月別アーカイブ:5月2021 ※

1060製作記(206) ブレーキ – 8

フル・スクラッチ ブレーキ関係 形式1060

ブレーキの組み立てに入ろうとした所で、U字型をした継手の作成を忘れていたので、0.2mm(厚) X 1.0mm(幅)の帯板を素材にして、急遽作成に掛った。

その後、組み立て作業に入ったのだが、早速躓いた(汗)

写真は仮組の状態だが、ブレーキ・シューの位置が外側に寄り過ぎていて、動輪の面よりも飛び出している。改めて図面を確認すると、ギリギリ動輪の面に収まる様にしているのだが、例によって工作精度が悪いことが原因だろう。

現物を色々な角度から眺めると、動輪のフランジとの間に左右各0.5mm程の余裕がありそうなので、少し詰めて収まりを良くしたいと思う。そのためにはブレーキ梁継手を改めて作り直す必要があるが、仕方がない。

そんなことを考えながら、蒸気機関車メカニズム図鑑をツラツラと眺めていてブレーキロッドブレーキ梁の繋ぎ方が、こんなに単純なものではないことに気が付いた。図鑑に載っている解説図は近代の蒸気機関車のもので、制動力を均一にしたり強くするために、色々と改良されて来た結果だろう。対して、小生が今手掛けている古典機形式1060でも同じ構造をしていたかどうか判らないが、これまで全く気にしていなかったので、些か虚を突かれた格好。
そこで改めてLocomotive Dictionaryで参考になる図はないかと、探してみた所、それらしい図を見付けることが出来た。掠れていて良くは見えないが、その図によると、どうやら、形式1060の原型である6120形が造られた時代には、既に、複雑な繋ぎ方になっていることが解った。

と云う訳で、1歩進んで2歩下がる状態で、遅々として進まないが、また、やり直しとなってしまった。

1060製作記(205) ブレーキ – 7

フル・スクラッチ ブレーキ関係 形式1060

ブレーキ関係のパーツの中で最も手間の掛かるシリンダーを、最初に組み立てた。
通常、この様な筒状になったパーツは、ML-210(旋盤)を用いて一体で切削するのが一般的で、その上で、上下のフランジ部分(?)にボルトナット用の穴を開けて、真鍮線を埋め込む方法が一般的だと思う。

しかし、以前作成した簡易割り出し器がもう一つ上手く機能出来ないので、今回は、フランジ部分を別製することにした。
その結果、前回の写真の様に、フランジ部分2枚、本体中心の4部構成となってしまい、その組み立てに手間が掛かった次第。しかし、結果は満足出来るもので、手間を掛けた甲斐があったと云うもの。

次回は、イヨイヨ、フレームを用いて現物合わせブレーキの組み立てに入る。

1060製作記(204) ブレーキ – 6

フル・スクラッチ ブレーキ関係 形式1060

ようやく、ブレーキ関係の主要なパーツが揃った。
予想ではもっと早く出来る筈だったが、思いの外、時間が掛かってしまった。と云うのも、殆どのパーツが一発でOKとなった訳ではなく、作り直しを繰り返したことによるもので、趣味の世界で効率を求めるのは愚の骨頂とは云え、これでは形式1060の工作が終わるのはいつのことやら・・・。

作り直しの原因も、工作精度が悪いことは別として、出来上がったパーツを実際に手に取って眺めると、何となく形状に納得出来なかったり、サイズが細過ぎたり・・・・。図面通りに作った筈なのだが気に入らず、資料の写真や手持ちのキットでサイズを確認したり、サイズの微調整をするにも、改めて図面を描いて他に影響が出ないことを確認したりと、色々と余計な作業が増えてしまって・・・・。
何年も前に描いた図面なので、当時の状況は全く記憶にないが、もっと慎重にサイズや形状を検討し決めれば良かったと深く反省!!

とここまでは、言い訳だが、兎にも角にも、やっとここまで漕ぎ着けられた。

次の作業は、これらのパーツの仕上げと、組み立て作業になる。
しかし、ここで最も注意しなければならないのが、ピ~ンとパーツを飛ばしてしまうことで、過去に何度これに泣いたことか・・・・。特に、今回はブレーキ・シューを除いて、予備を作っていないので、飛ばしてしまったら泣くに泣けない事態になってしまう。