※ 月別アーカイブ:9月2016 ※

1060製作記(90) サイドタンク – 2

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

1060-086サイドタンクの組み立てを終わった。

サイドタンクの裏側やキャブの妻側の直接目に触れない部分は、0.4mm厚の真鍮板を使い、当然リベットは省いた。

給水口は1.0mmと0.2mmの真鍮板の組み合わせで、上部の取っては0.3mmの洋白線を用いた。
小生はこれまで0.3mmのドリルを使うことは殆どなかった。
と云うのは、折れ易くて使いこなす自信がなかったのがその理由だが、今回ルーマー型のドリルを手に入れたので、フライス盤FM-80E(A)で使用してみた所、難なく開けることが出来た。本来は、ボール盤を用いるべきだが、ボール盤を設置する場所がない。と云う訳で、フライス盤を用いたが、これでも問題はなかろう。
と云う訳で、今後は、0.3mmを使用する機会が増えるだろうと思う。

手を焼いたのは、タンク正面に付いているステップ。0.2mm厚の真鍮板にリベットを打ち出した後、外形を切り抜き、90度に曲げる訳だがその方向がリベット側であるため、どうしても角度が甘くなってしまった。また、糸鋸で切り離す際、ピンと飛ばしてしまうことがあって。作り直すのも何度か・・・。

組み立ては、コバが目立つのが嫌なので、角を45度に削って突き合わせた。
高年齢故の遠視のためか、肉眼で見る限りはそれ程粗も目立たなかったが、こうして写真に撮って見ると、ご覧の通りもう一つも二つも出来が悪い。

1060製作記(89) サイドタンク – 1

フル・スクラッチ 上回り 形式1060

若干スムーズさには欠けるし、スローも効かないが、取り敢えず前後共問題なく動くので、上回りの製作に入った。

古典機の場合、リベットの打出しは避けて通れない所で、この形式1060も厭と云う程あちらこちらにリベットが打たれている。

先ず、リベットを打出す方法ための打出し器だが、諸先輩方はクロス・テーブルを備えた立派なものを自作されている。小生も、形式1060をスクラッチするに際して、自作し直すことを考えていた。
しかし、結局、10年以上も前の2003年に作った打出し器手を加えることでお茶を濁してしまった。

この打出し器でリベットを打出すには、罫書き線にピンの位置をピタリと合わせ、更に材料の送りに伴って罫書き線からずれない様にするのが、大変な作業。と云っても、形式27形式5230をスクラッチした時は、それ程苦労にも思わなかった。しかし、今回はことの他時間が掛かってしまい、目の衰えを殊更に実感させられてしまった(涙)

次に、リベットを打出される側の材料に何を選ぶかだが、今回も0.2mm厚の燐青銅の板を使った。

リベットを綺麗に打ち出すには、材料は出来るだけ薄い方が良いと考えているのだが、だからと云って0.2mmの真鍮板では、少々心許ない。
と云うことから考えると、少し硬めだが張りのある材料として洋白か、あるいは、燐青銅が候補に挙げられる。今回も0.2mmの洋白も準備していたが、過去に使用した実績から今回も燐青銅を使うことにした。

1060-085で、手始めにサイドタンクのリベットを打ってみたのが、この写真。

クロス・テーブルのない打出し器なので、やはり、交点が若干ズレている所があり、気になる。と云っても、現在の打出し器では、これ以上精度を高めるのは、労多くして功少なしになる筈・・・。

又、リベットとリベットの最少間隔は0.5mmにしたが、0.4mmでも良かったかも知れない。

1060製作記(88) 電気関係 – 5

フル・スクラッチ 形式1060 電気関係

集電ブラシの腕を曲げて問題化解決と思ったが、まるでモグラ叩き状態

他にショートしている個所がある筈だが、最低限の下回りだけの現状で考えられるのは、先台車従台車の所しか考えられない。
テスターがあれば、ショートしている部分の特定も比較的簡単に出来る筈だが、生憎、手持ちのテスターのバッテリーが切れていて役に立たない。
そこで、先ず従台車を外した状態で通電した所、やはりショートしていてモーターが回らない。と云うことは先台車部分しかない。念のため先台車を外した状態でチェックして見ると、問題なく回っている。

次に従台車先台車を取り付けた状態に戻した上で、従台車側を指で抑えて先台車側を少し浮かせると、ショートしない。

1060-084そこで、フレームの先端の高さをチェックして見ると、予定より約0.5mm低くなっているので、ワッシャーを作って高さを調整した結果、ショート問題は解決した次第。

只、気掛かりなのは、先輪に使用した8.8mmの車輪が両絶ではなくて片絶と云うこと。片絶では、カーブやポイントで容易にショートしてしまう惧れがあるので、場合によっては両絶にする対策が必要になるかも知れない。