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フライス盤DRO化(9)-改良

DRO(デジタル・リード・アウト) 工作機械用治具

FM80E(A)の簡易DROには、MonotaoブランドOMDC200X軸に、OMDC150Y軸に使用していた。

このデジタル・ノギスを選定した理由は、コストが安いこと防滴タイプであることにあったが、実際にDROとして使用すると、不可解な点があった。
つまり、XYテーブルのハンドルを回して移動させている際のデータ表示は、0.01mm単位で増減するのが当たり前である。勿論、ハンドルの回転スピードを早くすると、もっと大きな数字で増減するのは解るが、極力ゆっくりとハンドルを回しても、何故か表示されている数字が0.02mmずつ増減するのである。

従って、決められた寸法だけテーブルを動かそうとすると、これが非常に難しい。例えば、与えられた寸法が10.00mmだとした場合、ハンドルを動かす直前に表示されている数字が偶数である場合は、比較的楽に合わせることが出来る。所が、奇数であった場合は10.00を中心に前後を行ったり来たりを繰り返し、偶然に偶数になった瞬間を狙って・・・を繰り返す以外になかった。
しかしながら、0.00だけは別格で、増減どちらの方向かからでも、0.00にはピタリと表示されるので、正直云って、何かしら作為的なものを感じざるを得ない。

ノギスの本来的な使い方ではこの様なことにはならないのかも知れないが、兎に角、DROとして使う限りOMDC200OMDC150にもこの現象があった。

0.01mmの相違は、小生の技量では誤差の範囲なので気にすることはない。
と自分に云い聞かせながらこれまで使っていたが、どうにも精神衛生上好ましくない。
とうとう我慢が出来なくなって、シンワ測定1997519976を購入して、Monotaroブランドのノギスと取り換えた。

これで、工作の精度が上がることはあり得ないが、少なくとも位置合わせに時間を取られたり、イライラすることはなくなる筈。

因みに、どちらも器差:0.03mm、最少読み取り値:0.01mm、繰り返し精度:0.01mmとカタログ上の性能差はないが、何故この様なことになるのだろうか?