最後の愛車 — 4

AxelaSport

納車が無事終わった所で、翌日から慣らし運転に入った。
慣らし運転の要否については諸説あり、マツダの場合は、現在では特別に慣らし運転を考える必要はないとの立場だが、小生は、走行距離が1,000kmを超えるまでは、エンジンの回転数を3,000rpm以下に保ち、兎に角、優しい運転を心掛けることにした。この期間は車の慣らしと共に、小生自身がAxela Sportに慣れる期間でもあると考えた。

と云う訳で、兎に角、殆ど毎日運転して距離を稼ぐことをした。しかし、近場を走っているだけでは、距離が延びないので、カミさんを誘って富士山を見に行くことにした。カミさんはディーラーからの帰りに乗っただけで、その日以降、一度も乗る機会がなかったので、新車の香りが残っている内にと考えた。

10月31日、10:00頃、自宅を出発。
当初は、道志道(国道413号線)を走り山中湖に抜けて、帰りは東名高速で戻って来る積りだった。道志道に入るまでも相模川沿いの県道を遡る予定で、出来るだけコストを掛けないルートを考えていた。

所が、道路情報では相模川沿いの県道に入るまでの246号線が渋滞しているとのことなので、已むを得ず東名高速から圏央道に乗り、相模原ICで下りて道志道に入った。所が、先の台風24号の影響で、道志道は途中で通行止めになっていることを、立て看板で初めて知った。迂闊なことに通行止めの可能性については、全く考えもしていなかったので、これにはビックリ。

帰宅後、ネットでチェックした所、県道76号線を使って迂回するルートがあるのは知ったが、現場ではその様なルートがあるのが分からず、中央道相模湖ICから河口湖ICに抜けるルートを選んだ。

当初の予定では山中湖まで行って引き揚げて来る筈だったが、河口湖まで来たので、脚を延ばしてスバルラインを走って5合目まで登ってみることにした。通行料が2,000円超と高いが仕方がない。

スバルラインの上りでは、制限速度以下でトロトロと走るレンタカーや観光バスに前を遮られたりしたので、凡そ快適とは云えないドライブだった。そして5合目の駐車場に車を入れてトイレに行くと、中国語や韓国語ばかりが飛び交っていて、たまに日本語が耳に入って来ると、何故かホッとした。

と云う訳で、当初の予定とは大きく違ってしまったが、300kmを超える距離を8時間程で走って帰って来たのだが、帰る途中で、ハプニングが。

スバルラインを下りて御殿場東名高速に入り、鮎沢パーキングでトイレ休憩を取った後のこと。パーキングを出て暫く走ったのに、ナビに表示されている自車の位置が、鮎沢パーキングの手前。このことに気が付いた瞬間は、トイレ休憩に入ったパーキングを間違えたのかと思った。隣りに座っているカミさんに確認すると、確かに鮎沢パーキングだったとのこと。
改めてナビをよく見ると、ナビの表示がおかしいと思ってからも、東名高速を走っているにも拘わらず、自車の位置が全く変わっていない。この時点で巷間話題になっているマツコネフリーズしたことに確信を持った。

エンジンを掛け直せば直るかも知れないと思い、秦野中井パーキングに入って試して見たが、起動中の丸い輪がくるくると回っているだけ。そこでディーラーの担当に連絡を入れたが、解決策が分からない。幸い、帰り道は判るのでナビがなくても何とかなる。と云う訳で帰宅して来た。

所が、その翌日。ナビの状態を確認するためにエンジンを掛けた所、何事もなかった様に稼働している。その旨、担当者に連絡をし様子を見ることにしたが、原因が分からない以上、何かの拍子に再燃するリスクを常に抱えていることになる。
1ヶ月点検が11月14日に予定されているので、その時にチェックして貰うことにした。

最後の愛車 — 3

AxelaSport

待ちに待った納車の当日、カミさんと二人で関東マツダの店に行くと、綺麗に洗車された我が愛車になるべきAxela Sportが駐車場に鎮座しており、晴れてご対面。

ナンバーは地名の次のひらがな部分が「な」から「ほ」に変わっただけで、それ以外は全く同じなので、余り変わり映えしないが、向かって右側が、これまで乗っていたWish。左側のブルーの車がこれから8年間乗ることになるAxela Sport 15S L-Package

Cセグメントの小さめの車とは云え、人生最後の車になるので、ガソリン車では最も上位のグレードにBoseサウンド360°ビューモニターなどメーカー・オプションを全て奢った。

晴れて我が愛車となったAxela Sportを運転してディーラーから自宅に帰ったが、この日まで2度程MTを運転したとは云え、やはり30年近くのブランクは長く、まぁぎこちない運転だったこと。自分でもそう思うのだから助手席のカミさんは不安を感じたかも知れない。

 

最後の愛車 — 2

AxelaSport

発注する際には、納入が1ヶ月半先になることについては、特に何も思わなかった。しかし、実際に発注して納車を待つ身になると、この1ヶ月半が殊更に長く感じた。その間は、釣りに行くとき以外は殆ど毎日動画を漁って観ていた。

その内、果たしてMTの運転が上手く出来るだろうかと不安を覚える様になって来た。MTの運転そのものは30年程前までは、当たり前にしていたので、少しハンドルを握れば大丈夫だろうと云う気持ちもあった。しかし、ディーラーで引き渡されたバリバリのMTの新車を、いきなり30年振りに運転して帰るのは、半世紀もの運転歴があるとは云え、些か以上に心許ないので、納車までに1度だけでもMTを運転しておきたい。
その旨、関東マツダの担当者に訊ねた所、生憎、Axela SportにはMTの試乗車の設定はないとのこと。しかし、タイミング良くRoadsterのMT試乗車が店に来ているとのこと。
Axela Sportであれば申し分ないが、兎に角MTを運転してみることが目的なので、直ぐに試乗させて貰うことにした。

何しろ、30年振りのことなので、些か緊張はしたが、身体の方がクラッチ操作を覚えており、可もなく不可もなくと云った所で試乗は終了。何とか運転出来そうだとの感触を得て帰って来た。
ただ、このRoadsterのペダル類が右にオフセットされており、その違和感が強かったこと。及び、昔のMT車は4段変速だったのに対して、6段変速になっていて、シフト位置を度々間違える原因になったこと。そして、停車する際にクラッチを切り忘れそうになったこと等々あるにはあったが、これらは慣れの問題。

発注から1ヶ月以上も経った10月5日、Tommyさんに無理を云って彼の車を運転させて貰うことにした。TommyさんはMT派で頑なにMTを乗り継いできているので、彼の車でもう一度MT車を運転しておきたいと考えた。
そして、Tommyさんの車の運転を終え、Tommyさん宅でと世間話をしている最中に、電話のベルが鳴り、納車が11日になったとの連絡が入って来た。

15日の予定が4日早くなっただけだったが、嬉しい連絡だった。

最後の愛車 — 1

AxelaSport

去る8月9日に不注意にも自爆事故を起こしてしまったことは2018年釣行記(51)-AJに記載の通りだが、この事故を切っ掛けに、小生の残された自動車運転可能年数を8年、つまり80歳まで運転する前提で色々と検討した。

その結果、事故を起こしたWishの修理は無事完了し、走行にも問題はないが、小生が80歳に到達する際には、17年も乗り回すことになってしまう。日本車の耐久性に問題はないのかも知れないが、そこまで持たせる自信は、正直小生にはない。とすると、何処かで買い替える必要が出て来る。

どうせ一度は買い替えるのであれば、何も時間を置く必要はない。寧ろ、早く買い換えて、新しい車を長く愉しむ方が良い、と云うことになった。

そこで車選びに入った訳だが、主として釣りに使うとすれば出来るだけ荷物が積める方が良い。この時点でCorollaFielderを候補にあげたが、どうもデザイン面に古さが感じられて却下。

そしてImpreza SportCorolla Sport、Axela Sportの3車種を候補に絞り込んでディーラー巡りをし試乗もさせて貰った。
先ず、最初に候補から脱落したのはImpreza Sport。これは車その物の問題と云うよりも営業マンの態度がもう一つだったのが理由。この営業マンと8年も付き合うのは出来そうにもなかった。

最後まで迷ったのがCorolla Sport。モデルチェンジされたばかりの車で、値引きも渋かったが、Impreza Sportの営業マンとは正反対で、この営業マンとなら長く付き合えると思った。

しかし、最終的に購入することを決めたのはAxela Sportで、先ず車のデザイン面でCorolla Sportよりも良かった。また、運転支援装置が群を抜いていたことが大きな理由だった。

ただ、車に搭載されている通称マツコネの出来の悪さが、最も気になった。
ネットでチェックしてみても、特にナビについては褒めている記事を一度も目にすることはなく、運転中にフリーズしてしまったとか、使い勝手が悪いとか云々。マツコネが故に購入を諦めてしまった人もいる様子。
これには、小生も大いに迷った。
率直にこの点を営業マンにぶつけたが、巷間云われている程問題は起きていないとのこと。当然、これは営業トークで、自社製品を悪く云う営業マンがいる筈はないので、かなり割り引いて聞く必要があるだろうが、結局は購入者たる小生の決断次第と云った所。
確かに、ネットに乗っている記事は、極々一握りのことで、大部分は問題なく済んでいるのだろう。でなければ、もっと大きな問題となってニュースに流れたり、リコールになったりしている筈。要するに確率の問題で、小生が購入する車に搭載されるマツコネに不具合がないことを期待するしかないと考えて、この点は割り切ることにした。

又、26年振りにマニュアル・シフト(MT)を選ぶことにした。これは高齢者の事故原因として良く取り沙汰されているアクセルとブレーキの踏み間違えによる事故の可能性が、その構造上、低いと考えられることによる。
この点については、愚息も同じ意見だと見えて、MTかATか、どちらが良いかと尋ねた際、即答でMTとの答えがあったもので、意を強くしてMTをチョイスした。

そして、8月31日に発注。
この時点で、納車は1か月半後の10月15日頃とのことだった。

愛車の部屋開設

AxelaSport

遅ればせながら、愛車の部屋を開設しました。

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