眼が・・・(3)
医者嫌いなので、余り気乗りはしなかったのだが、兎に角、両眼複視の原因が判明しなければ、二進も三進も行かない。
このまゝでは、残る人生の楽しみが無くなってしまう・・・・・。
小生が自らの意思で、脳神経外科に行く決断をしたのは、そんな恐怖感に駆られてのこと。
所が、生憎タイミングが悪くて、東北関東大震災の影響で計画停電が行われるとのニュースもあり、果して病院が受け付けて呉れるだろうか?
念のため、電話で確認すると、通常通りやっていると云うので、タクシーを拾って病院に飛び込んだ。
で、眼科からの紹介状と共に保険証を提出して受付をして貰って、待合室で待機。 待合室室には7~8人の年寄りがソファーに座っていたが、何となくノンビリとした雰囲気で、大震災があったこと等なかったかの様。
40分程待って問診を受けた後、医者は小生の顔の前に指を突き出し、その指を上下左右に動かしで眼球の動きの検査。
目視の範囲では眼球の動きは問題なさそう。
しかし、顔を左に少し傾げた時以外は、全ての方向で指が二つ見えると応えると、即座に脳が原因の複視ではないとの診断。
即ち、小さな脳梗塞や出血が原因の複視であれば、上なら下、下なら上、又、左なら右、右なら左の片方のみに症状が出るのが普通で、小生の様な全域に症状が出るのは先ず考えられない。 つまり、脳が左脳と右脳に分かれていて、夫々が身体の半分を受け持っている人体の構造上、その脳の両方が同時に損傷を受けることは、事故等による打撲等が原因の場合は別として、滅多にあることではない、とのこと。
しかし、念のためMRIで脳の断層写真を撮りましょうと云うことで、更に40分程待って撮影をした。
ベッドに横になり頭部にヘルメットの様なものを被せられて、30分。 その間、耳元でガーガーうるさく音がしていたが、その内、ウツラウツラ・・・・。
MRIの撮影が終わって、ものの10分程しか待たずに、診療室に呼ばれ、診断。
頭部を上から首に向かって横に輪切りをした写真、顔から後頭部に向かって縦に輪切りにした写真をディスプレーに表示をさせながら、丁寧に説明して頂いた。
梗塞や出血の痕跡もなく、全く正常だとのこと。 因みに、脳の委縮も見られないとのこと。
と云うことで、小生の複視は脳のトラブルから生じたものではないと云うことがはっきりして、ある意味で安心した次第。
午後から、MRIで撮影した大きな写真の入った封筒を手に、今度は眼科へ。
眼科では脳神経科の報告書を手渡した所、眼科医はウ~ンと首を傾げる始末。
結局、原因が特定出来ないので、一月程様子を見ましょうとのこと。
突然、複視になっても自然に治癒するケースも多いと云うことで、どうもそれにかけようと云うことらしいが、念のために、
メチコバール : 手足のしびれ等に用いられるビタミンB12
カリクレイン : 血液の循環の改善
の二種類の薬を処方して貰った。
兎に角、これから先一ヶ月間は、複視が治ることを願いつゝ、釣りも出来ずにじっと座して待つ以外にない(涙)。
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