二輪免許
今、二輪免許を取ろうと考えている。
何故、この歳になって二輪免許なのか?
釣行に便利と云うのが直接の動機である。
先ず、漁港付近は道幅が狭い所が多いことに加えて駐車スペースも少ない所が大部分である。従って、駐車スペースを確保するために前の晩から出発することも多い。
次に、ガソリン代や道路代が安く上げられる。
人生は皮肉なもので、金に余裕のある壮年期は仕事が忙しくて時間がない、仕事から解放され時間に余裕が生まれる老齢期には金に余裕がなくなると昔からよく云われている。つまり、老齢期は、入るを図ることは出来ないのであるから、出るを人一倍制しなければやって行けないことになる。
小生は団塊の世代人ではないけれど、来年には毎日が日曜日の身分となる。漸く束縛から逃れ、時間はたっぷりと手に入れることが出来、残された人生を謳歌しようと楽しみにしているのに、ガソリン代や道路代、駐車料金などが気になって、釣行回数を減らさなければならないのは、何とも悲しいことではないか?
40年近くもの間、愚痴も云わずにサラリーマンを続けて来たのだから、人生の終盤は好きなことを存分にやっても、バチは当らないのではないか?
しかも、体の自由がある程度残っているこれからの10年位のものである。
これを贅沢と云うのだろうか?
実は小生が自動車運転免許を取得したのは今から40年以上も昔のことである。当時の免許は二輪も四輪も関係なく今で云う普通自動車以下は運転資格があった。従って、敢えて二輪免許を取る必要はない筈なのだが、仕事の関係で29歳の時に海外駐在となり、5年後の34歳の時に帰国した。
その際の日本の免許と彼の地の免許との切替は、国際運転免許を仲立ちとして行った。つまり、
(1)日本の免許 ⇒ 国際免許 ⇒ 海外現地の免許 ⇒ 国際免許 ⇒ (2)日本の免許
の流れを辿った。
ここで問題なのが、(1)と(2)の免許証の内容と云うか、運転資格が違ってしまったことである。
何故、運転資格が変わってしまったのか?
それは、海外赴任中に、日本の運転免許制度が大きく変わったしまったことが原因である。それまでは大雑把であった運転資格の区分が変更され、四輪と二輪が分けられたのである。
海外勤務が無ければ当然(1)の免許証を使い続けていた筈であるし、免許制度が変わろうと既得権として二輪も運転出来たのである。所が、帰国して手にした(2)の免許証は、普通四輪、軽自動車、原付しか運転出来ないものになっていた。
切替に際しては、パスポートの他、(1)の免許証、海外現地の免許証、国際免許証を提示し、色々と事情を説明した。しかし、当局の説明は、(1)の免許証は更新されなかったので、既に失効している。一方、(2)の免許証は、全く新規に交付された免許であり、運転資格も新しい道路交通法に基づくものである。実技試験や筆記試験がないのは、国際免許からの切替であるので、免除されただけとの説明であった。
その当時は、二輪を運転する気は余り無かったので、割り切れなさは残ったものの引き下がった。
と、まぁ、こう云う訳で二輪免許が必要なのだが、今取得しようとしているのは、400ccまで運転可能な普通二輪である。実際に購入しようと考えているのは、250ccの所謂ビッグ・スクーターである。これならば高速道路の走行が出来るし、燃費も良い。車検の必要もないので、経費面はかなりの節約が出来る。難点は、雨と寒さだろうが、時間がたっぷりあるのだから、何も条件の悪い時に釣行することもない。
しかし、家族は「危険だから」と云う理由で反対している。
四輪は、危険ではないのだろうか?
自転車は?
さぁ、家族の反対を押し切ってでも、二輪免許を手に入れるか・・・・、思案中である。