2004年7月12日

化粧

 「化粧は女のたしなみ」、昔から云われて来たことである。でも電車の中でする化粧であっても「女性のたしなみ」なんだろうか?

 小生は、地下鉄の丸の内線を使って職場に通っている。朝は東京駅から池袋駅、帰りは池袋駅から東京駅へと、幸い普通とは逆方向に向かうので、ラッシュ時であっても先ず座れないことはない。先日も職場からの帰り、例によって丸の内線の池袋駅から東京駅に向かう地下鉄に乗り、出発時刻を待っていた所、真向かいの席に若い女性が座った。

 この若い女性は、着席するなり手鏡と化粧品を取り出し化粧を始めた。「あぁ、またか」と思っていると、下地の塗りに始まって口紅、目張り等々、バッグから次から次へと化粧品を取り出しては、手鏡に向かって百面相をするものだから、ついつい興味を持って眺めていた。この女性の様に大きなバッグを持っている女性を多く見掛けるが、皆化粧道具一式を持ち歩いているのだろうか?
「化粧」とは自身の顔をキャンバスにして絵を描く様なものだと解かって、勉強になったが、揺れる電車の中で筆を乱さず描く技術に感心すると同時に、目を突いたりしないだろうか?などと人事ながら心配までしてしまった。

 これまで、何度も電車の中で化粧をする若い女性を見掛けて来たけれど、共通点がある。先ず、顔を構成する目や鼻等のパーツの形や付け所に一寸難のある女性が多いことと、品のない顔立ちと共に化粧そのものが下品なことである。こちらが振り返りたくなる程の女性であったことは一度もない。目の前の若い女性も立派にこの条件を満たしていたが、これから彼氏に会うのだろうか?この彼氏は、電車の中で化粧をしていることを知っているのだろうか?知ったらどうするだろうか?その女性からすると「余計なお世話」だろうけれど、考えるともなく考えてしまった。

 結局、この若い女性は、池袋駅から東京駅の一つ手前の大手町駅までの約20分間、念入りに化粧をしていた。化粧が終わって、次にバッグから取り出したのが、意外と云ってはこの女性に失礼かも知れないが、「日経新聞」であった。
電車の中で、人目もはばからずに化粧をする感覚と、日経新聞を読む感覚・・・・・????
大いなる違和感を覚えた。

 こんな女性に一言云ってやりたいね。「念入りに化粧をしてご苦労様。本当に自然な化粧ですね。化粧をしたかどうか全然判らないもの」って。
 こんな女性でも、これから結婚して子どもを持つことになるんだろうけれど、どんな教育をするんだろうか?
 追跡調査をして見たい気持ちになった。